神谷ちづ子・ついつい・一言

はて、初詣はどこに行こうか、と考えました。

東京にいますと、いくらでも神社仏閣がある。

有名どころも多々ありますが、ここはまず、

今後お世話になる長崎神社にお参りしなくては・・。

長崎神社は、西武池袋線の椎名町駅前にある中規模神社で、

創建年代は不詳なものの、長崎村の鎮守として信仰を集め、

明治の神仏分離令で須佐之男命を祭祀し現在に至っています。

地元の人々にとっての、大事な心のよりどころなんですね。

今後、この地に根を下ろす者として、真っ先にご挨拶いたしませんと。

秋の例大祭の時も、大変な賑わいですが、

初詣のこの時期も、すごい人手でありました。

お詣りするために、小一時間ぐらい並んだでしょうか。

神様も、これだけ多くの人のお願いごとを

聞かなくちゃならないのだから、大変です。

係のオジサンが、「４列に並んでください」と

参列者を４人ずつ並ばせていたのですが、

なるほど、さい銭箱の上の鈴が４つあるのでした。

即ち、一度に４人一緒にお参りできる・・。

以前も来ていますから、４つ並んでいるのは見ていたはずなんですが、

今回「これって、フツーじゃない、珍しいよね」とふと思ったもので。

鐘が４つも並んでいる神社って、ありましたっけ

神社の鈴って「ねえ、神様、お願い聞いてよね」という、

なんというか、神様に気づいてもらう合図だと思っていたのですが、

これ、神様をお招きすると同時に、

その音色で参拝者を敬虔な気持ちにし、祓い清める意味もあるそうです。

そういう意味では４つ並んでいてもいいのかも。

私は、同列の３人に負けぬよう、盛大にガラガラ鳴らして、

「これからどうぞ、よろしくお願いします」とお詣りしてきました。

さて。並んでいる最中、他にすることもないしで、

横にいたオジサン２人の会話をなんとなく聞いておりました。

お友達同士らしいお２人は、おそらくどちらも一人暮らしで、

「餅、安かったよ、245円だった」

「それはいい。こっちもみかんを一袋298円で買った。

大きさがまちまちだから安いんだが、大きさなんて、どうでもいいしな」

「そりゃ、そうだ、ミカンは美味しければいい」

なあんてきわめて生活くさい会話を続けておりました。

晴れ着で装うわけでもなく、普段のとおり・・といった出で立ちのお２人、

どういうお願いをしたのでしょうかね。