ボーイ・ジョージ
ある日、新聞を見ていたら「Boy George」という単語が目に飛び込んできた。知らない人もいるんかな?◆一生涯保証付・一点もの◆[直筆サイン入写真] (カルチャー・クラブ) ボーイ・ジョージ Boy Georgeこれはその昔、土曜日の新聞で見開き2ページのFM番組表をざっと見ただけで「カルチャー・クラブ」という単語が飛び込んできたのと同じだ。まだ、というべきか、またというべきか、その能力をしっかり持ち合わせている。それに続いて「2010年Up clse and personnalヨーロッパツアーに先立ち、ロンドンライブ!」なんとクリスマスをはさんで(クリスマス前後が休みというのが、いかにもイギリスのアーティストらしい!!)8日の連続公演だ。連続とはいえ、クリスマス前後はしっかり休むところがイギリスだ。客もこないだろうし。初日は既に満席だったので、2日目のチケットを取った。自分の経験から、初日はいろいろ気が回らないところもあるが、まだたるむには早い。ある意味、一番レベルの高いものが期待できる(はず)。当日、念入りに化粧をし、文字通り頭の先からつま先まで、全方位びしっと決めて出発した。が、その日は雪で最寄の地下鉄駅は閉鎖。バスで地下鉄が動いている駅まで行くことにした。そのバスも「あと1時間半ぐらいは来ない」と、信用ならない。地下鉄に乗れる駅は車なら片道5分の距離、つまり歩くと30分。いつ来るかわからないバスを待つほど余裕はない。積もった雪にブーツのヒールを突き刺すようにして歩く。地下鉄も「30分に1本の運行となっております」と言われ、すわ遅刻かと思ったが、運のいい私のこと、2分後にちゃんと次の地下鉄がやってきた♪神様、ありがとう~!キャパ400人ぐらいの会場は両端に酒類販売コーナーというか、パブと同じカウンターがある。最近、コンサートと言えば、スマップのドームしか行っていなかったので、飲みながらなんて考えもしなかった。が、そこは臨機応変な私のこと、財布を片手にさっさと買いに行く。もう一つ驚いたのが、写真。絶対にダメだと思っていたので、せめて会場の雰囲気だけでもと思って恐る恐る撮ったが、始まってからもデジカメで、ケータイで、静止画像で、動画で撮りまくっている。観客の80%はリアルタイムでカルチャー・クラブを聴いたと思われる世代と、その連れ。そして30%はゲイだった、さすがだ。【送料無料】In & Out With Boy George 輸入盤 【CD】私の斜め前にいたゲイカップルもiPhoneを使っていて、そのあたり、異常にiPhone密度が高い。なんてことを考えながらワインをすすっているうちに開演。思いがけずよかったのが「Everything I own」ソロのデビュー曲だ。外の寒さをすっかり忘れさせようという演出なのか。Boy George & Culture Club / Best Of 輸入盤 【CD】一緒に歌えるほど聞き込んだ歌なのになぜか「Own(所有している)」を「Owe(借りがある)」と聞き間違えたが、潜在意識がそうさせたのかもしれない。とにかくそれ以来、このカリブ海のカラッと乾いた、しかし強烈な太陽を思い出させる曲を脳内&iPhoneでヘビロテしている。iTuneだけで販売している最新アルバムからの曲を中心に、ソロ曲、カルチャークラブ時代の曲まで幅広く取り上げた。「彼」のファッションはすっかり理解不能になってしまったし、外見もイギリスにいるからこそ何とも感じないが、日本標準を見慣れている人なら、驚くほど太っている。後日ライブにいった話をしたら、イギリス人の義妹は「昔は細かったわよね」と平然と言ってのけて、返答に困った。現役時代でさえぽっちゃりしていたと思っているのに。ということで、その後、彼女と見に行くことにした。それにしてもあの美声。あれだけは変わってない。アレンジが変わってかつての伸びを見せ付ける曲が少なかったのは残念だが、そういえばカルチャー・クラブ時代のツアーアレンジはどうだったんだろう?と思い出そうとして、あの時は仙台の田舎でくすぶっていて、行きたいと思ったライブに全て行けた訳ではなかったことを思い出した。あの頃の自分がやりたかったことを簡単にできるほどいろんな意味で自由になった今だが、失ったものも大きいとやっとわかった。♪You gave my life to me, set me free, set me freeThe finest years I ever knew were all the years I had with you♪バンドはギター、ベース、打楽器、キーボード、そして男女のコーラスの7人編成。女性BGV(Back ground vocal)は声質こそ80年代のカルチャークラブ時代のコーラスをしていたヘレンに似ているが、若くて細いお姉ちゃんを選んでいる。さすがジョージは客席から「ゲイ・ジョージ!」と声掛けされて「はいよっ」と答えるだけあって、美に対する基準は高い(他人限定かも?)。二度目はいろんな意味でバンドもスタッフも肩の力が抜けていた。が抜けすぎていて、前半はPAの調子が悪く、ジョージが何度も音量チェックの指示を出していたし、バンドも気がついただけで3回間違えたし、ギターの弦も切れた(これは不可抗力だが)。観客もノリがよく、掛け合いも気が効いていて、おねだりもうまい。ギターの弦を張り替える間、即興でクリスマスをお題に歌わせるなんて、かえって得した気分だ。Oh, George, you are THE best!どちらがいいかどうかは別にしても、観客によって舞台は作られるんだな、ブログにしてみれば、皆さんのコメントが記事を作るということか。お手数をおかけしますが、コメント・感想は目次ブログにお願いします★