テーマ:熱帯魚&水草の話(1153)
カテゴリ:熱帯魚
もっとも、この個体が本当にエウプテルス種かどうかはあまり確証はないんです。と言うのも、シノドンティス属は現在100種以上が存在するかなり大きなグループなので、そのすべての種について情報を持っているわけではないものですから・・・。 サカサナマズやアンジェリカスなどごく一部の人気種を除くと、現在余り人気のないシノドンティスですが、習性を見るとなかなか興味深い種類がいるんですよ。例えば、サカサナマズは御存知のように逆さまになって泳ぐ魚の代名詞的存在です。ちなみに、サカサナマズが逆さ泳ぎをするからと言って他のシノドンも同様の行動を取るとは思わない方が無難です。と言うよりは、この特異な習性を見せてくれる種類の方が圧倒的に少ないようです。 また、タンガニーカ湖に生息するムルチプンクタータスという美しいシノドンは、なんと託卵します!つまり、同じ湖に生息するシクリッドが産卵をしている現場にソロリソロリと近づいて物影からじっと様子を伺います(笑)。これらのシクリッドはマウスブルーダー、つまりは産み付けられた卵を親が口に咥えて保護する習性を持っているのですが、ムルチプンクタータスはそこに目を付けたのです。シクリッドの親が、水底に産み付けられた自分の卵を咥え込もうとしたその瞬間!この恐ろしいナマズは物陰から矢の様に飛び出してきて、シクリッドの卵を蹴散らし貪り食って、代わりに自分の卵を産み付けて逃走します。あまりに急な出来事で茫然自失のシクリットの親が我にかえりあわてて卵を確認すると・・・ありましたありました!ちゃんと卵はありました ・・・ってそれは自分達の産んだ卵ではなく、腐れ外道ナマズ(笑)のものなのですが、元来魚はその辺りにはかなりアバウトな性格なのか、深く考える事もせずにナマズの卵を口にしまいこんで一生懸命保育します。哀れなのかアホウなのか、とにかくこのシノドンはそうやって人の善意?につけこんで自分の子孫を残します。 ところで、本来さかなおやじの守備範囲からはやや外れてしまっているシノドンがなぜ自宅の温室にいるんでしょうか?それには深いわけがありまして・・・(笑)。先日、ストレスコートを購入に行きやむを得ずアクアプラスを買って帰って来た話を披露しましたが、その同じ日の同じ場所での出来事です。ストレスコートはないは、別に欲しい魚もないはでショップに戻った後も店長を前に、困り果てていたさかなおやじがその場しのぎで発言した一言から事件は始まったのです(笑) 「そういえば、熱帯魚って流行みたいなものがあって嫌ですね~。つい1年前はどの店でも見かけることが出来た魚が、1年後にはどこにもいなかったりするし。」 「そうそう、そう言った流行を追う一部のマニアって困りものですよね。」 「うんうん、例えばシノドンなんて最近サッパリ見ないもんね。せいぜいサカサナマズとアンジェリカスくらいか・・・」 「そう言えばそうですよね~。でも、さかなおやじさんってシノドンとかお好きでしたっけ??」 「どっちかって言うと苦手かも(笑)。でも、こうも見かけなくなるとチョット飼って見たくなるよね」 すると、水質調整剤の説明で大活躍した例のあんちゃんが横から口を挟んで 「そう言えば、フェザーフィンがうちの店にいましたよ!え~と、どこだっけな~」 ・・・その後の状況説明は必要ないでしょう(苦笑)。余計な世間話をした手前後に引けなくなったさかなおやじはフェザーフィンシノドンをめでたく購入したと言うわけです!でも、ゴキブリ・フナ虫・ゲジゲジ辺りが大嫌いなと言うより病的に恐れているさかなおやじの感受性が、このシノドンにそれらと同じオーラを感じてしまうんですけど・・・。大体、この手のナマズなんて最低10年は生きそうですから、これからどうすればよいのでしょう(笑)。ただ、どんないきさつにせよ縁あって我が家の温室に来た魚は最後まできちんと飼ってやるのが我が家の鉄則ですから、頑張って飼育します!シノドン君!よっよっろしくね~(笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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