テーマ:熱帯魚&水草の話(1118)
カテゴリ:熱帯魚
さかなおやじが小学生の頃は、まだアフリカンシクリッドブームのはるか以前だったので、入手可能なアフリカンレイクシクリッドと言えばこのイエローストライプかゴールデンゼブラくらいでした。いまや、雑魚扱いの「アーリー」でさえその存在自体知りませんでしたから。また、当時は熱帯魚に関する情報もすごく少なかった時代なので、「このシクリッドはどうやら口内保育するらしい!」と聞いただけで、頭の中がパァ~ッ♪っとなってしまい(笑)、夢中で飼育した事を憶えています。 この間、今年度の誓いである(笑)「熱帯魚の繁殖記事」のネタ探しにショップの水槽物色してたら、この魚を見かけ、かつての思い出も蘇ってきて思わずゲット~!!となった訳です。それにしても、これだけ色鮮やかな魚なのにどうして不人気なのでしょう?? その訳は「とにかく底意地が悪い奴だから!」(苦笑)。どういう訳か、この手のシクリッドは皆「我輩の辞書に協調性という文字はない!」みたいな奴ばかりでとにかく水槽内は修羅場と化します。今回写真を撮った個体はまだ3cm程の幼魚ですからまだしも、これが体長5cmくらいに達するといよいよK-1ワールドの開幕です!見てる方が「いい加減にしろッ!」と言う気力もなくなるくらいに激しくバトルを繰り広げます。 これはまぁ、ただでさえ餌の少ないと言われるマラウィ湖で生き残るために仕方なく身に付けた性格なんでしょうから同情すべきところもありますが、平和主義の傾向が強いアクアリストは心臓に悪いですから飼育しない方が無難です。それでも、どうしても飼ってみたいと言うならば互いに特定の相手が認識できないくらいにゴッチャリと過密飼育がお薦めです。まぁ、60cm水槽に成魚で20~30尾もぶち込めば大丈夫かと思われます。もちろん、イエローストライプだけを飼育する必要はありませんから、おなじマラウィ湖に生息するシクリッドを好きなだけ入れちゃってください(笑) ところで、マラウィ湖の水質は一種独得です。PH8前後の弱アルカリ性の硬水なので、イエローストライプの飼育水もそのように調整してやらないとなかなかうまく飼育できなかったりします。一番簡単な水質調整方法は底砂にサンゴ砂を使うことで、こうすれば自然に水質はアルカリ性の硬水になって行きます。また、現地では岩に付着した藻類とその辺りにいる小さなエビなんかが主食になっているので、餌は普通の熱帯魚フードより植物原料を強化したものがお薦めです。 ここまで書いてくると「なんだか、アフリカンシクリッドの飼育って結構難しそうだなぁ~」と感じちゃうかもしれませんが、環境が整っていれば彼らは驚くほど頑強です。誤解を恐れずに書いちゃえば「頼むからもう死んでくれっ!」と願ったってそう簡単にはくたばりません(笑)。 今回は、イエローストライプシクリッドを例にとってアフリカンレイクシクリッドの繁殖の記事は作るつもりなので、この後3ヶ月もすれば皆さんに繁殖記事を紹介できるでしょう。成魚は良くぞここまでって言うくらい粗暴な魚ですが、親の口から出てきたばかりの稚魚はほんとに可愛いです。また、生後1ヶ月くらいの稚魚が仲良く群れているところなんぞ実際に見てしまったら、後先考えずにこいつらが欲しくなる事請け合いです。 ところで、イエローストライプ・シクリッドやゴールデンゼブラ・シクリッドなどマラウィ湖の岩礁地帯に棲息するシクリッドを呼称して「ムブナ」って言うんですけど御存知でした?「ムブナ=現地語で岩場の魚」なんですが、かつてはムブナって呼び名もよく耳にしましたが、最近では絶滅してしまったかのようにその呼び名を聞きません。逆に、ムブナって知ってる方は「立派な中年アクアリスト」の域に達しているのでは??(笑)。年齢詐称したい方は、ショップでムブナって言葉聞いても知らん顔しないとね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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