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テーマ:ニュース(100158)
カテゴリ:司法試験
よくネットでは、「法科大学院は金持ちしか行けない」とか「経済的理由で司法試験を断念した」というご意見を拝見します。 しかし、もし、借金する勇気があるのであれば、低利率で借入をし、法科大学院に進学することは可能なのです。 私が法科大学院進学を決めた2004年5月、実家にいた僕には手元にはほとんどお金がありませんでした。手元にあるのは適性試験を受験する費用くらいだったと思います。 つまり、法科大学院入試費用すらまかなえません。 そこで、入試費用は家庭教師でまかないました。 月3万のペースで、2004年8月の入試までに9万円くらい稼げたので、入試費用と交通費・宿泊費はカバーできました。 運良く、2004年8月の入試で合格できたので、入試費用は何とかなりましたが、次は下宿探しです。 下宿は前渡家賃、仲介手数料、敷金礼金でどうしても4か月分の家賃は必要になります。 1ヶ月分を6万と安く見積もっても24万はかかります。 しかし、そんなお金は有りません。 そこで、ネットで初期費用が安いところを探しまわって、前渡家賃1ヶ月、敷金0.5ヶ月、その他は0という食事付の学生会館を見つけて決めました。ですから所期費用は15万円で済みました。 15万円なら家庭教師で何とかなるのです。 もっとも、その後学生会館は家賃の高さゆえ引き払いましたが、それは別のお話。 無事に下宿も決まりましたが、入学金・学費が払えません。 入学手続書には銀行ローンの案内が入っていましたが、利率が6~8%というありえない高さだったので困りました。 そこで、地元にある全ての銀行から資料を取り寄せて教育ローンの利率を調べ、2.875%の銀行を見つけたので借りました。 こうして下宿・学費も何とかなりましたが、一番最後に困るのが生活費です。日本学生支援機構(旧日本育英会)の入金は2005年7月ですから、2005年4~6月分の生活費がありません。実家を離れ上京する2005年4月以降はバイトが出来ませんので、生活できないのです。 そこで、家庭教師のバイトの時間を増やすと同時に、地元の市の奨学金と国民生活金融公庫の両者から借りて生活費を捻出しました。 国民生活金融公庫は2005年の3月下旬、地元の市の奨学金は同年5月に入金してくれます。 そうして、2005年7月に育英会からの奨学金を借りて今に至ります。 つまり、手元にお金が無くても法科大学院には行けるということです。 もちろん、家庭教師のバイト以外は全て借金です。 そして、三振すれば借金を返せるか分かりませんし、今の時代、受かったからといって無事に返せる訳ではありません。 ただ、奨学金と言うと日本学生支援機構しか思いつかず、それで「借金してでも新司法試験を受験したいが、当面の費用が無いから法科大学院進学を断念する」という方もきっとおられると思います。 でも、私よりはるかに優秀な方が断念するのは残念なことですし、日本にとっても大きな損失です。 ですから、もし身近に経済的な理由で断念される方がいましたら、地元の奨学金や、国民生活金融公庫という手段もあるんだということはお伝えください。 また、日本学生支援機構や国民生活金融公庫は機関保証制度もありますから、仮に保証人がいなくても貸してもらえる場合があります。 あとは、借金をするリスク・三振するリスクを負う覚悟があるかどうかだと思います。 応援していただける方は、下記のバナーをクリックしてください。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年09月15日 13時53分29秒
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