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カテゴリ:映画
本格的に夏が始まり、海だ祭だと世間が騒がしくなってきました。学生時代は夏はとても楽しみだったわけですが、社会人となった今はただ外回りがしんどくなるだけです・・・。笑
そんな真夏は映画館に行ってヒンヤリしながら現実逃避に限ります!今回は夏映画として華々しく興行をスタートした『銀魂』と『パイレーツ・オブ・カリビアン:最後の海賊』を観に行ってきました! ※ネタバレ注意! ■銀魂 私は「熱狂的な銀魂ファン」というわけではありません。ジャンプを買っていた時代には少しばかり読んでましたし、一時期はハマっていましたが、今はそこまで気になる漫画でもなくなっています。しかし、本作の監督を務める福田さんは『勇者ヨシヒコ』シリーズで名を馳せており、私はヨシヒコの大ファンです。したがって、本作における私の評価基準は「原作に忠実」とか「白熱したアクションシーン」とかよりも、いかに「勇者ヨシヒコ譲りのシュールギャグが輝いているか」になります。 「シュールギャグ」に関しては、今作は大いに期待を上回ってくれました! 原作では煌めいていたギャグ(近藤さんがほぼ全裸で蜜を塗りたくっているとか、殴られた後の顔芸とか)も、実写となるとちょっと寒く思えてしまい、少し不安でした。しかし、メタ的なシュールギャグ(シャアザク登場とか、ナウシカとか、敵船上で新八登場後の掛け合いとか)はヨシヒコの遺伝子を存分に発揮し、観客を大爆笑の渦に叩き込んでいました。これぞ福田監督の真骨頂!これだけでも見る価値があったと言えるでしょう。 また、意外と良かったのがアクションシーン。上述の通り、見る前の期待値はシュールギャグに全振りでしたが、この少年漫画風アクションもなかなか見応えがありましたね。CGは時代遅れにもほどがあるほどチープ(このクオリティは、昔の映画『ミスト』を思い出しました)なんですが、白熱した殺陣は結構迫力がありました。残念なのは、終盤の紅桜覚醒後が極めてショボかったこと・・・。ヨシヒコは低予算という前提があったからチープなCGやセットも暗黙のギャグとして楽しめましたが、豪華なお祭り映画でこれをやってもただ残念なだけですね・・・。 ■パイレーツ・オブ・カリビアン:最後の海賊 こちらは世界を蹂躙するブロックバスター映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズの最新作です。『呪われた海賊たち』『デッドマンズチェスト』『ワールドエンド』の三部作は極めて面白かったことを覚えていますが、四作目の『生命の泉』で失速した感は否めません。 今作では三部作以来のハイクオリティな大活劇を観ることができるのでしょうか。海外大手批評サイトRotten Tomatoesは辛辣に「NO!」と叫んでましたが、実際見てみると思ったよりも楽しむことができました。 なにせ、今回のお宝は「ポセイドンの槍」です。ポセイドンですよ、ポセイドン!古代ギリシア好きの私としてはポセイドンというワードが出る度にニヤリと微笑んでしまいます。無論、ギリシア神話の実際の伝承とは大きくかけ離れていますが、「全ての海の呪いを解除する」というチート性能や、モーゼもびっくりな勢いの海割りなど、ポセイドンの名を冠する宝をパイレーツ界随一の超スーパーアイテムとして扱ってくれただけで嬉しいですね! 「ポセイドンの槍」はさておき、今回のパイレーツも疾走感たっぷりで、ド派手なアクションとユーモアたっぷりのひと時を過ごすことができます。ただ、深みはありませんし、『ワールドエンド』のような興奮もありません。ポップコーンムービー以上でも以下でもない、といった印象です。 登場キャラが多くなって深掘りできなかったからでしょうかね、この楽しさ以外「何も残らない」感は。『生命の泉』でもそうでしたが、余韻があまり無いんですよね・・・。ディズニーのアトラクションを乗って「あー、楽しかった!」で感想が終わってしまうかのような・・・。それなりに楽しかったのは確かなんですが・・・。バルボッサが娘を護る為に死んだのも、なんか取って付けた感があってそこまで感動できませんでしたし・・・。 色々と要因はあると思いますが、一番の要因はジャック・スパロウの魅力を上手く表現できなかったことだと思います。今作のジャックは振り回される一方で、主人公の座はヘンリーとカリーナに明け渡しています。ジャックのクズっぷりと愛嬌は序盤でたっぷりと表現されていましたが、最も重要な英雄性が終始欠けていました。それは運命に翻弄されながらも、自らの意志で道を切り拓く卓越性です。それ失くしては、ジャックの魅力は半減してしまうでしょう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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