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2023.09.20
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カテゴリ:牧野富太郎
らんまん で 関東大震災 の模様が放映される。
明日の『らんまん』関東大震災が発生 “万太郎”神木隆之介と家族は標本を持って渋谷へと避難 /2023年9月19日 - ドラマ - ニュース ...

明日の『らんまん』関東大震災が発生 “万太郎”神木隆之介と家族は標本を持って渋谷へと避難 /2023年9月19日 - 写真 - ドラマ ...

【9月20日のらんまん】第123話 図鑑完成直前、関東大震災が…! 万太郎たちは標本を持ち避難/芸能/デイリースポーツ online

天災は忘れた頃にやってくる」というから、こうして警告することは有益かもしれない。




大震災


 震災の時は渋谷の荒木山にいた。私は元来天変地異というものに非常な興味を持っていたので、私はこれに驚くよりもこれを心ゆく迄味わったといった方がよい。当時私は猿又一つで標品を見ていたが、坐りながらその揺れ具合を見ていた。そのうち隣家の石垣が崩れ出したのを見て家が潰れては大変と庭に出て、庭の木につかまっていた。妻や娘達は、家の中にいて出て来なかった。家は幸いにして多少の瓦が落ちた程度だった。余震が恐いといって皆庭にむしろを敷いて夜を明したが、私だけは家の中にいて揺れるのを楽しんでいた。後に振幅が四寸もあったと聴き、庭の木につかまっていてその具合を見損ったことを残念に思っている。その揺っている間は八畳座敷の中央で、どんな具合に揺れるか知らんとそれを味わいつつ座っていて、ただその仕舞際しまいぎわにチョット庭に出たら地震がすんだので、どうも呆気あっけない気がした。その震い方を味わいつつあった時、家のギシギシと動く騒がしさに気を取られそれを見ていたので、体に感じた肝腎要めの揺れ方がどうも今はっきり記憶していない。何といっても地が四五寸もの間左右に急激に揺れたのだから、その揺れ方をしっかと覚えていなければならん筈だのに、それを左程さほど覚えていないのがとても残念でたまらない……もう一度生きているうちにああいう地震に遇えないものかと思っている。
 震災では「植物研究雑誌」第三巻第一号を全部焼いてしまった。残ったのは見本刷七部のみであった。震災後二年ばかりして、渋谷から石神井しゃくじい公園附近の大泉に転居した。標品を火災その他から護るためには、郊外の方が安全だと思ったからである。





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最終更新日  2023.09.20 08:22:20



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