テーマ:高校野球(3601)
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夏の甲子園高校野球、昨日の決勝戦再試合が決着し、幕を閉じました。 何もかも忘れて、ただひたすらに白球を追う選手の姿には、ただただ言葉を失います。 開会式は見ておりませんでしたが、今年は入場行進が、「ナンバーワンにならなくてもいい~、もともと特別なオンリーワン♪」とスマップが歌って大ヒットしたあの歌。 槙原則之ならずとも、どちらにも勝たせてやりたいと思うのは誰しものこと。しかし、非情にもナンバーワンを力ずくで決めることになるんですよね。 そこでさらに非情になって、素人にもかかわらず生意気なことをいう私をお許しいただきたいのです。 最後の壮絶な試合で、優劣を決めたものは何かと考えてみたのです。 24回激闘を繰り広げた両校に、それを問うのはあまりにも無神経すぎることはよく承知の上であえて言いますが、ひょっとして迷いというか淀みというか、そのような逡巡が苫小牧の監督にあったのではないだろうかと思ったのです。 エース田中は疲れているだろう。少しでも長く休ませてやりたい。きっとそう思われたのに違いない。 一方の早実は、斎藤君に代わるピッチャーはいなかった。斎藤、明日もお前でいく。頼むぞ。 その差が初回に出た。初回にピンチをまねき、田中君を予定より早く出さざるをえなくなった。 初回の1点が命運を決めたといえるのではないだろうかと思うのです。 結果負けはしたけれど、苫小牧の香田監督の判断は、立派な決断であったと思うのです。選手のことは、体はもちろんのこと心の内まで全て把握しておられるからこそ、休ませてやりたいと思われるのが親心、監督心というものです。 立場が逆で、早稲田の和泉監督が香田監督のお立場であっとしても、やはり田中君を少しでも休ませてから、後半に出そうとされたに違いないと思うのです。 川を背にしてもう一歩も引けぬ状況の布陣と、半歩下がれる余裕のあった布陣の差が、逆に1点差の勝敗につながったのではないかと思うのです。 非情なるかな『背水の陣』 さらに、私は敗者の弁を聞くという悪い癖があります。どういうわけか勝者の言葉より強い感銘を受けるのです。 苫小牧バッテリー二人のコメントを載せておきます。 田中将大投手(3年) 悔しいが、斎藤君の方がいい投手だった。 小林 秀捕手(3年) (田中)将大のおかげで、僕も成長できた。 野球はもちろんのこと、人間としても超一流であることは言うまでもありません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015年02月07日 15時59分13秒
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