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人気時代小説作家上田秀人の「町奉行内与力奮闘記」シリーズ第5弾。副題には「宣戦の烽(のろし)」とありました。
内与力とは、45歳の若さで大坂町奉行から江戸北町奉行に栄進した旗本・曲淵甲斐守影漸(まがりぶちかいのかみかげつぐ)の家臣、城見亨(しろみとおる)のこと。 時代劇でお馴染みの町奉行与力には、幕府が御家人として配する与力と、亨のように町奉行が己の家臣から数名選んで町奉行所の与力に就かせるものがあって、亨は甲斐守の家臣(陪臣)でありながら、町奉行所与力(直臣)という微妙な立場に立たされることになる。 時代劇では与力・同心が町奉行の指揮のもと一致団結して、難事件を解決していくというのが常ですが、実際はそうではなかった。 世襲は認められているというものの薄禄で手柄を立てても出世の道のない与力・同心と、江戸町奉行を無難にこなしさらに出世をと考えている奉行とは、同じ奉行所にいても心に描いているものがまったく違っていた。 徹底した町奉行所改革を志す甲斐守に、ただただ既得権益の確保と己の保身しか考えぬ町方与力・同心は、あろうことか江戸に巣くう闇の勢力にまで手を伸ばしてまで奉行を潰そうとする。 亨を慕って大坂から江戸へやって来た大店の娘・咲江を誘拐し、曲淵甲斐守を追い落とさんがための手立てにしようというのだ。 全面対決を決意した甲斐守から咲江の警護を命じられた亨。はたして亨は、次々と襲い来る刺客集団から咲江を守ることができるのだろうか? そして奉行所の既得権益にしがみつく与力・同心と甲斐守の反目は、ついに頂点に達する。・・・その行方は? にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017年09月18日 13時50分34秒
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