カテゴリ:遊遊漢字学が楽しみ♪
突然ですが、みなさんは「ひよめき」とか「おどりこ」と呼ばれる言葉をご存じでしょうか? 新生児は頭蓋骨がいくつかのパーツに分かれたままの状態で生まれてくるため、頭頂部の骨がまだつながっておらず、柔らかい状態のままであることはご承知でしょう。 この部分を医学用語では「泉門」というのだそうですが、この「泉門」が新生児の心臓の鼓動に合わせて「ひよひよとおどるように動く」ことから、「ひよめき」とか「おどりこ」といい、漢字では「囟」と書くのだそうです。 すなわち、赤ちゃんの頭骨の上にある割れ目をかたどった象形文字が、「囟」であると。 私は、「泉門」はもちろんのこと、「ひよめき」も「おどりこ」についても知りませんでしたし、「囟(ひよめき)」という漢字があることも、まったく知識の外でした。 毎週日曜日のお楽しみ、漢字学者阿辻哲次氏の日経連載「遊遊漢字学」。今日阿辻先生が取り上げた漢字は、「脳」。 「脳」という漢字は、古くは「腦」と「囟(ひよめき)」が使われていたということです。頭頂部を表す「囟(ひよめき)」の上に、髪の毛を表す「ツ」のような形をつけ、さらに肉体を表す「月(ニクヅキ)」を加えると「腦」。 「田」に「心」と書く「思」という漢字も、もともとは「田」の部分は「囟」と書いたということです。 人の思考や行動にかかわる根源は、生まれたばかりの赤ちゃんの「囟(ひよめき)」の動きにあると、古の中国人はすでに理解していたことが、「脳」という漢字のいわれから想像できると、阿辻先生はおっしゃっています。 現代の「脳」科学に通じる発想を、「脳」という漢字が表しているとは、まったくの驚きではありませんか。残念ながら、私の「脳」みそをもってしては、まったく想像だにできないことです。(苦笑! にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年12月24日 10時58分31秒
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