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「白河の 清きに魚の住みかねて もとの濁りの 田沼恋しき」 老中松平定信(陸奥白河藩主)が断行した寛政の改革を揶揄した狂歌にも歌われたごとく、「水清ければ魚住まず」は、ある意味真理を言い当てています。 今日は、「あまりにも清廉潔白を求めるのも考えものだ」という中国の故事について言及するつもりではありません。文字通り「あまりに清らかな水の中には魚はすめない」のだろうかということを追ってみたいと思うのです。 環境省と国土交通省が平成30年度に全国の河川1,951地点で実施した「全国水生生物調査」の結果、全体の65%の地点で「きれいな水」と判定されたということです。前年度(63%)より2%「きれいな水」の地点が増加した結果になりました。 河川や沼の水質調査というと、とかくBOD(生物化学的酸素要求量)、COD(化学的酸素要求量)、SS(浮遊物質)といった水質汚濁分析を表す指標が頭に浮かびますが、この水質調査、「全国水生生物調査」とあるように、川にすむ生き物の種類を指標に、1「きれいな水」、2「少しきたない水」、3「きたない水」、4「大変きたない水」と4段階で判定している点がおもしろいですね。 突然ですが、ここで問題です。 上に上げた1~4までの各水域調査の判定の決め手となる水生生物を、次の中から選びなさい。 ゲンジボタル、タニシ、ヒル、サワガニ、アメリカザリガニ そりゃ~、みんな「きれいな水」に住みたいだろうと思うのは、ヒトの頭が考えること。 正解は、1 サワガニ(きれいな水) 2 ゲンジボタル(少しきたない水) 3 タニシ、ヒル( きたない水) 4 アメリカザリガニ(大変きたない水) 松平定信がサワガニで、田沼意次がアメリカザリガニという結果になっております。(笑! 今年度も夏休みの期間を利用して、同じ調査を実施する予定だとか。まあ、今年は子どもたちは夏休み返上で、学習の遅れを取り戻さなければならないことになりそうですけれど。それだったら、私もボランティアの調査員に応募してみようかな?(笑! タモとバケツを手にして、ザブザブと。童心に還って川ざらえ・・・。 日ごろ鬱積して田沼のように濁った心も、白河の清流のごとく澄み渡ることでしょう。 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年06月09日 11時50分05秒
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