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突然ですが、「今日の日本では全国津々浦々に普及し、その数は550万台を超え、年間売上金額は七兆円に上る」というものご存知でしょうか? 正解は「自動販売機」。 「自動販売機の文化史」〈鷲巣力(わしず つとむ)著 集英社〉に載っていました。 ・・・なるほど、私たちは自動販売機のお世話にならないことはありませんね。 先ず驚いたのは、日本は世界でも類を見ない自動販売機大国なのだとか。 その第一の理由にあげられるのが治安の良さというのです。品物とお金の詰まった箱を路上に置いておくということなど、他国では考えられないと聞かされれば、かえってこちらの方が驚いてしまいます。 次に自動販売機の歴史は、紀元前のアレクサンドリアにさかのぼるというのですから、これまた驚きです。何を自販したのかというと、これがなんと水。硬貨を入れると重みで弁が開き、水が得られる仕組みだったとか。 紀元前のアレクサンドリアといえば、絶世の美女クレオパトラがすぐに浮かんで来ますが、当時のアレキサンドリアでは金貨にクレオパトラの胸像が刻まれていたそうですから、その金貨1枚でどれだけの水が出てくる仕組みになっていたのでしょうか? それから2000年の時を経て、19世紀のイギリスで、さらに20世紀前半はアメリカで、後半にいたって極東の島国日本で、自動販売機がこのように進化をとげ、我々の生活になくてはならないものになるとは、いかに当時の強国ローマの皇帝カエサルやアントニウスを翻弄したというクレオパトラでも思いもよらなかったに違いありません。 「自動販売機はなぜ日本で発達したのか。自動販売機が人間や社会に与えた影響は何か」を知りたい方は、ぜひ本書をご一読されてはいかがでしょう。 にほんブログ村 FC2ブログランキング 人気ブログランキング PINGOO! ノンジャンル お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年06月23日 11時50分05秒
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