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テーマ:日々自然観察(9833)
カテゴリ:昆虫(テントウムシ)
ムーアシロホシテントウは、多くのテントウムシが黒と黄~赤を基調にした模様を持つのに対し、くすんだ黄~橙色の下地に明色の斑点をちりばめる。うどん粉病菌を食べるシロホシテントウの仲間と、ムーアシロホシテントウの属すシロトホシテントウの仲間(Calvia属)が、この種の斑紋を持つ。 これらのテントウムシは一見互いによく似ているが、種類により斑紋の数や配列が異なる。ムーアシロホシテントウでは胸の背側に4個の明るい斑が一列に並ぶので、他の類似のテントウムシと容易に区別することが出来る。
蛹はシャーレに入れてあったので、その下地であるコナラの葉は枯れて白っぽくなっている。写真を撮るにはやはり下地は緑色の方が良いに決まっている。そこで、新鮮な葉を取って来てテントウムシを移してから、本格的に写真を撮ることにした。
しかし、これまでの経験に拠ると、テントウムシの鞘翅が固まるのには少なくとも数時間はかかる。そこで、5時間待ってから、新しい葉っぱに移って貰うことにした。 ところが5時間経った時には、テントウムシ君、もうすっかり元気を付けていて、チョコチョコと歩き回って中々新しい葉に移ってくれない。彼方此方枯れた葉の上を歩き回った挙げ句に、庭から上がるところに敷いてある足ふきの上に落っこちたりして、新しい葉に乗ったときには、もうすっかりホコリまみれになってしまった。
ムーアシロホシテントウ君の顔を良く見てみると、ヒメカメノコテントウとよく似ている。やはり、分類学の通りですな。
テントウムシ君、新しい葉の上に移ったばかりの時はジッとしていたが、また直ぐに歩き始めた。余りに目まぐるしく動き回るので、写真を撮るのが容易でない。 何枚か撮ってから、元のコナラに戻してやることにした。今度は手間をかけず、直ぐにコナラに移ったが、依然としてチョコチョコと走り回るのは止まらない。忽ちにしてその姿はコナラの葉陰に消えてしまった。 尚、「ムーア」の名は、学名のCalvia muiriから来たものと思われる。muiriはラテン語で「Muir(人名)の」の意である。Muirの発音は良く分からないが、英人ならばミューアであり、それがムーアに訛ったのではないだろうか。 或いは、「国立公園の父」とも呼ばれる米人ジョン・ミューアのことかも知れない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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