Pastime Paradise

　「カーテンレールの上にフクロウがいるな…」
モルヒネによる幻覚なのだが、フクロウとはこれまた微妙な…（＾＾ゞ
　父の病（右硬口蓋癌）も日に日に進み、医師からは先日余命を告げられた。本人に癌再発＆転移の話はしていないが、何せ顔の癌、口内の出血や腫瘍による顔面のボコボコでおそらく既に勘付いていることだろう。進行度合が目に映るだけに、何とも痛々しい
　ええいッ！こっちがクヨクヨしても仕方がない、こういう時はバカ映画鑑賞に限る！

　香港映画好きで心から良かったと思えることは、バカ映画の豊富さだ。かつて香港映画は１割が名作で９割が駄作と言われていたが、まさにそのとおり　愛すべきバカ映画の宝庫である。
　その中でも、８８年に公開されたチョウ・ユンファ（周潤發）主演のシチュエーション・コメディ「大丈夫日記」は、何度見ても幸せ気分になれる、香港バカ映画の最高傑作だ。

　エリート証券マン・ユンファは土砂降りの雨の夜、スチュワーデスのサリー（サリー・イップ<葉倩文>）とブティックの店長・ジョイ（ジョイ・ウォン<王祖賢>）という二人の美女と時間差で知り合い、同時に恋に落ちる。悩んだ末、二人にプロポーズしてしまったユンファは何と二人とゴールイン
　この重婚生活を完遂するため、ユンファの涙ぐましい綱渡り二重生活が始まった。親友・チーホン（レイ・チーホン<李子雄>）の決死の協力もあり、何とか続いていたユンファのバラ色重婚生活だったが、ある日二人の妻が偶然遭遇してしまい、重婚がバレてしまう。
　事情を知った二人は早速逆襲の案を練り、ユンファに復讐するが…というストーリー。

　劇中、ユンファが親友・チーホンに対して言う「お前とは前世で何かあったな」。　
これは、名作「男たちの挽歌」での因縁（ユンファがチーホンに裏切られた）を指す（＾＾ゞ

　この映画の見所は、何と言ってもユンファのバカ演技に尽きる！
ハリウッド進出以降のユンファしか知らない方が見たら、さぞや驚くことだろう。シリアスからコメディまで何でもこなす、その芸域の広さたるや！流石は“亞州影王（アジア映画界最大のスーパースター）”である。ハリウッド版「ドラゴンボール」では亀仙人役らしいが、ユンファならきっと見事に演じきったに違いない。そして、いつもはクールなチーホンのバカ演技も、これまた大笑い
　サリーとジョイちゃんもとってもキュートで魅力的♪　この二人とユンファのミュージカル・シーンも最高にHAPPY　ヴェリー・ナイシー!!

　　本日のひまつぶし

　・「大丈夫日記（DIARY OF A BIG MAN）」Trailer→こちら
　・very nice! なミュージカル・シーン♪→こちら　嗚呼、悩みも暫し忘れます～