Pastime Paradise

　先月末、待ちに待った大好きな漫画の新刊がおよそ１年半ぶりに発刊された。泉 昌之さんの「食の軍師」という作品である。
　その最新刊の帯を見てビックリ！なんと “テレビドラマ化決定!! 2015年4月 TOKYO MXにて放送スタート!!” とのこと。ええ～ッ、これがドラマになるって!?　主演は津田寛治さんという役者さんらしい。「食の軍師」の主人公・本郷に扮した津田さんの写真を見る限り、そんなにイメージと離れてなさそう…。
　というわけで今迄放送された１話（兵法の一「おでんの軍師」）と２話（兵法の二「もつ焼の軍師」）を見てみた。

　今更ながら「食の軍師」という漫画について知らない方に説明させていただくと、Wikiさん曰く
　“主人公である「本郷」は、人一倍食事にこだわる中年男。自らの内なる「軍師」の助言に従って、種々の飲食店を食べ歩いては、完璧なる食の組み立てを追い求めている。そして彼の目の前に、ライバルとなる青年「力石」が立ちふさがる。タイトルの「食の軍師」は、本郷の内なる軍師のこと。「食の軍師」＝「蜀の軍師」で、諸葛孔明をモデルにしており、作中でも三国志のパロディーがしばしば描かれている”
　とまぁ、馬鹿馬鹿しいながらも何故か妙に心惹かれてしまう作品なのである。
　登場人物は上記の３人（本郷さん、力石さん、軍師の孔明）のみで、あとは店の主人だとかその場に居合わせた客とかしか出てこない。食べ物のこと、そして本郷さんが食べに行った先の土地のことだけが描かれているので、ややワンパターンではあるがむしろ清々しくて読みやすい。特に恋愛要素皆無というのが実によろしい。

　さてドラマ版であるが、やたら女性が登場するのはまぁ仕方がないとしよう。男性視聴者へのサービスも必要だろうから。ストーリーには一切無関係な役どころだし。
　主人公・本郷を演じている津田さんが、原作とは違うんだけどとても好感が持てる。このまま本郷さんを演じきっていただきたい。あまり俳優さんは知らないけど、彼以上に本郷さんを演じきれる人が思い浮かばないくらい、結構ハマっている気がする。
　一方、力石役の高岡奏輔さんは何かちょっとイメージに合わない感じがするのだが、そのうち慣れるだろう。この役者さんって数年前にフジテレビの韓国洗脳ツイートをして話題になった方なのね。当時２ちゃんのまとめサイトなどで名前はよく見たけど（当時は高岡蒼甫という芸名だった）、嗚呼あれはこの人だったのか…と遅まきながら知った次第。高岡さんのツイートは正論だった。あの時、彼の発言とフジテレビ抗議デモを起こしたネット住民を軽く見ていたフジテレビは、今や凋落の一途を辿っている。まさに自業自得としか言いようがない。驕れる者久しからず、である。あのツイートのせいでその後色々とあったようだけど、是非とも頑張っていただきたい。
　力石さんといえば、原作では登場時にテーマ曲 ♪ズンチャーカ ズンズンチャーカがバックに流れていることが多いのだが、初めて原作で力石のテーマが流れたのは２巻の“進軍の十「軍師、東松山へ」”だったので、近いうちにテーマ曲が力石さん登場のBGMとして流れてくれることを期待している。今のところ結構原作に忠実なドラマになってるし。
　そして諸葛孔明役は篠井英介さんなのであるが、高岡さん以上に違和感が…。軍師はもうちょっと渋くて骨のあるキャラのような気がするんだけど…。まぁこれまた篠井孔明に対する違和感もいずれ消えることだろう。
　三人ともいい役者さんなので、原作ファンとしては非常に嬉しい

　まだ２話しか放送されてないにもかかわらず、9月9日には全13話収録の「食の軍師 兵法全集」なるDVD & Blu-rayの発売が既に決定しているそうな。
　うーん…そんなに需要があるとは思えないのだが、大丈夫なのだろうか？高岡さんのファン目当てなのかしらん。なんて、実は私もちょっと気になってはいるんだけどね（＾＾；

　　嗚呼、新刊が待ち遠しい…。次もやっぱり１年半後なのかな