大植英次のマーラー第4
こんばんは。ほうとうです。 昨28日、西宮の芸術文化センターで行われた、大阪国際フェスティバル特別公演大植英次指揮大フィルの演奏会に行って来ました。 曲目は、モーツァルトの「ドン・ジョバンニ」序曲、シェーンベルク「浄夜」(弦楽合奏版)とマーラーの交響曲第4番ト長調。 大植さんがマーラーを取り上げることは珍しくないのですが、この第4はCDも出しておらず、珍しいので聴いてみたかったのです。 公演プログラムを見て初めて知ったのですが、シェーンベルクの「浄夜」って、標題音楽だったんですね。その内容を簡単にまとめると、「妻の不倫・妊娠と夫婦の和解」。ひょえー。そりゃぁ、100年ほど前のウィーンの聴衆から激しく非難されるわな。 大フィルの演奏は、鮮やかさはないもののうまくまとめていたと思いました。 さて、マーラーの第4ですが、ソプラノ独唱はハイディ・エリザベス・マイヤー。ドイツの若手歌手ですが、ドイツ人にしてはかなり小柄ですが、なかなかの美声です。技術的にはまだ伸びそうなので、今後が楽しみです。 曲は、トロンボーン(業界ではボントロと略す)・チューバのないオーケストラが天上の音楽を奏でるのですが、3楽章は非常に清浄で心地よかった。第5交響曲の4楽章アダージェットも美しいことで有名ですが、こちらは暗さがなく清々しいのです。 大植節は健在で、ゆったりめのテンポで、ルバート(フレーズ最後のテンポを落として溜めをつくること)もしっかりやっていました。 大植さんがまだ取り上げていない曲をやるときは、是非行ってみたいと思うのでした。