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カテゴリ:福島・宮城の地元ネタ
数日前のことになりますが、福島第一原発のお膝元・双葉町から加須市に避難していた自称祈祷師見習いの住民が児童買春・ポルノ禁止法違反容疑で警視庁に逮捕されたことを受け、双葉町が町に直接寄せられる義援金を辞退する意向を示したというニュースが流れました。
なんだか高校野球みたいな話で町民から過剰な対応ではないかと批判の声が上がっていますが、一方で住民逮捕に伴い「双葉町の住民は埼玉県から出ていけ!」という声が一部の埼玉県民から出ているようで、にっちもさっちもいかない状態のようではあります。 元をたどれば、双葉町が埼玉県への集団移転を決めなければ、ここまでの大ごとにはならなかったのではないでしょうか。確か彼らは原発事故の当初川俣町に避難していたはずでしたが、放射線量が高い時期にとっとと埼玉県へ逃げてしまった。しかも全町民ではなく一定数の住民が川俣町に残ったため、後日町内の山木屋地区や隣接する飯舘村で計画避難がスタートすると彼らが移り住む住宅が不足する状況に陥るという悪循環までもたらしています。 双葉町民に限らず今現在福島県の内外に避難している方々は明らかに原発事故の被害者ですが、福島県内での声を拾うと、彼らへの不満が徐々に広がっているのがわかります。私の周囲でも「どうして『大熊双葉原発』ではなく『福島第一原発』という名前なんだ!」という声や「温泉旅館に避難している連中が『もっとうまい飯食わせろ!』とかぬかしてる」といった嘘かまことかわからない噂が流れていたりします。同じ福島県民として避難者を支えなければならない(と特に県から仕向けられている)ことに徒労感を覚え、また彼らと同じカテゴリーに括られるのも嫌だという気持ちも芽生え始めているようで「桑折町と国見町は白石市と合併して宮城県に入るべきだ!」とまで主張する人すらいます。まぁ、これについては、宮城県側が拾ってくれるか微妙なところだし、仮に編入されたとしても今度はプロパーの宮城県民から屈辱的な扱いを受けてしまいかねないので賛成できませんが… 表だって主張するのはごくごく一部かもしれませんが、「福島県民なんかやめたい!」と思っている人は一定数いるでしょうし、放射線量が高い福島市から郡山市にかけての一帯では「避難者よりも我々の方が被曝量が多いのに補償されないのはおかしい!」と声高に主張する人も今後増えるでしょう。福島県は急速に求心力を欠き、まさに県全体がメルトダウンしつつあるのが現実なのかもしれません。だから県には、全県民の命を等しく守るため、そして再び県が一つにまとまるように、もっと必死になって頑張って欲しいと思っています。 …話が脱線しました。それにしても、双葉町ってのは、埼玉県への遠距離避難もそうですが、町中心部に掲げられた「原子力 明るい未来の エネルギー」の標語といい、いろいろ話題を提供してくれる町ですね。実はその傾向は原発事故以前からあって、多額の交付金や固定資産税が入る立場でありながら財政的には破綻寸前の早期健全化団体に指定されていたし、その打開策として福島第一原発の7・8号機を建設するように働きかけてもいました。思考回路が一般の日本人とはズレているのかもわかりません。 ただ、そんな風土が幸いしてか(?)、双葉町では数々の著名人を輩出してきた事実もあります。調べてみると、大日岳栄隆(大相撲力士)、木村友衛(歌手)、相楽正俊(気象評論家)、天野光晴(代議士)といったあたり。以下、彼らの実績を順を追って紹介しましょう。 大日岳は、玉ノ井部屋(親方が相馬市出身)所属の元十両力士。同部屋で親方の息子でもある大関・栃東の付け人を長く勤めました。ちなみに、現・双葉町長は、なんと彼の伯父とのこと。 木村友衛は、細川たかしなどとの共作でヒットした「浪花節だよ人生は」知られる浪曲歌手。「♪ 飲めと言われて素直に飲んだ~」で始まるこの曲の歌詞は、まさに双葉町民の体質そのもの!? 相楽正俊は、「1983年の9月10日から15日の間に富士山が大爆発を起こす!」という予言を記した「富士山大爆発-運命の1983年9月×日!」という本で一世を風靡した気象庁OBの評論家で、その後もハレー彗星接近に伴う天変地異や首都圏大地震の発生を予言しては国民の不安を煽るということをやらかしてました。既に故人ですが、故郷のためにも今回の大震災&原発事故は、是非とも予言してもらいたかったところです。 相楽についてはまぁ笑えますが、天野光晴についてはちと笑えません。福島市や郡山市が属していた旧福島1区(ちなみに、双葉町は旧福島3区の所属)選出の代議士で建設大臣なども務めた人物ですが、派閥として原発建設を推進してきた河野派⇒中曽根派に属し、福島第一原発の建設に際してもある程度絡んでいたとの話があるようです。ちなみに、現・福島市長は、彼の子分筋にあたります。原発事故が起こった当初県外に雲隠れしていたという噂がある福島市長ですが、親分の遺した不始末については、逃げも隠れもせずきっちりカタをつけて貰いたいものですね。 そんなこんなで今回の日記では、双葉町をはじめ原発周辺に住む方々を小馬鹿にしたような文章を、敢えて書いてみました。批判は承知です。ただ、原発付近に住む人々は被害者であるにせよ「一方的に」被害者であるかどうかは疑わしいし、一部の方々とは思いますが被害者であることを免罪符として狼藉が許されるのかということは、今後も折に触れて書いていきたいと思います。 【中古本】 富士山大爆発-運命の1983年9月×日! (トクマブックス) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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