福島県に住んでいるとどうしても原発事故の話題が中心になってしまい、事故の要因となった地震や津波についての記憶や関心が薄れがちになるような気がします。
それじゃあ、いけないと思う。
中学時代に所属していた部活のキャプテンが行方不明になった話を2ヶ月前に書きましたが、彼は今もなお行方不明のまま。その後聞いた話によると、彼は勤務先にて地震に遭遇し、津波が到達した時刻には家族の状況を確認しに陸前高田市東部の広田半島にある自宅へとクルマを走らせていたようだ、とのこと。現地の状況を調べてみると、半島の付け根部分、ちょうどJR大船渡線が通っている地域に対し半島の両側から大津波が押し寄せたため一時的に半島が離島のような状態になったそうで、恐らく何の抵抗もできずに大海原へと放り出されたものと推察します。
東日本大震災から、一昨日で3ヶ月。書類手続き上では行方不明者も死亡推定、そしてご家族の方への遺族給付金や遺族年金の支給が可能となります。一昨日と昨日は公共機関が休日だったから、手続的には今日が初日ということになるのでしょうか。ご家族の方がどのような対応をとられるのかわからないしそのことについて四の五の口にする資格は私にはありませんが、生死の白黒がついていないのに死亡扱いされてしまうのであれば、ちょっと複雑な心境です。
そんな事態が、被災地の津々浦々で展開されているのでしょう。昨日時点でもなお行方不明者が8,000人近くにのぼっていることを思うと、改めて、東日本大震災、特に津波の被害の甚大さを痛感せずにはいられません。
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