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CAPTAINの航海日記

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CAPTAIN@ Re[3]:福島県、2040年の県立高校(執筆予告)(05/08) >情報提供さんへ この話題、当ブログで…
2011.06.21
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カテゴリ:東日本大震災
昨日の日記の続きになりますが、小佐古敏荘氏の発言は、やはりおかしい部分が多いと思います。再掲しますと、

今回、福島県の小学校等の校庭利用の線量基準が年間20mSvの被曝を基礎として導出、誘導され、毎時3.8μSvと決定され、文部科学省から通達が出されている。これらの学校では、通常の授業を行おうとしているわけで、その状態は、通常の放射線防護基準に近いもの(年間1mSv、特殊な例でも年間5mSv)で運用すべきで、警戒期ではあるにしても、緊急時(2、3日あるいはせいぜい1、2週間くらい)に運用すべき数値をこの時期に使用するのは、全くの間違いであります。警戒期であることを周知の上、特別な措置をとれば、数カ月間は最大、年間10mSvの使用も不可能ではないが、通常は避けるべきと考えます。年間20mSv近い被ばくをする人は、約8万4千人の原子力発電所の放射線業務従事者でも、極めて少ないのです。この数値を乳児、幼児、小学生に求めることは、学問上の見地からのみならず、私のヒューマニズムからしても受け入れがたいものです。年間10mSvの数値も、ウラン鉱山の残土処分場の中の覆土上でも中々見ることのできない数値で(せいぜい年間数mSvです)、この数値の使用は慎重であるべきであります。
小学校等の校庭の利用基準に対して、この年間20mSvの数値の使用には強く抗議するとともに、再度の見直しを求めます。

となるのですが、とりあえず、前段の部分は概ね正しいことをおっしゃっていると思います。事故直後の警戒期には高い数値を容認するとしても、最終的には年間1mSv未満に抑えなければならない点では、私も異論はありません。
やはり問題は後段「20mSv近い被ばくをする人は…極めて少ない」と主張しているところ。昨日の日記でも世界の高自然放射線地域のことを説明しましたが、その他にも宇宙飛行士が1日あたり約1mSvという極めて高い放射線量を浴びていることが知られています(参考)。となると、20日間飛べば20mSvの放射線量を受けてしまう訳で、そのぐらいの経験を積んだ宇宙飛行士は数百人単位でいるんじゃないでしょうか? 
こういった方々の病歴等を詳細に調査することによって、年間20mSvの被曝量を受けた人間が身体に受ける影響が部分的にではあるにせよ明らかになってくるはず。90年代前半に宇宙へと飛び立った毛利衛氏や向井千秋氏が今なおご健在であることを考えると、結果は大体わかりそうなものですけどね(笑)そう言えば、日本初の宇宙飛行士だった秋山豊寛氏は、まだ田村市にいらっしゃるのでしょうか? 気になるところです… 閑話休題
そんな訳で主張にボロが出ている小佐古氏ですが、その後ダメを押すかのように、
「私のヒューマニズムからしても受け入れがたいものです」
と発言していらっしゃる。記者会見で涙ながらに語ったので印象に残っている方も多いかと思いますが、彼のヒューマニズムもまた、正直怪しいもの。年間20mSvルールの設定にあたってはこちらの経緯(中川秀直氏のブログから引用したのは、ちょっとしたイヤミです・笑)であることが知られています。この決定に小佐古氏がどの程度関わっていたのかは明らかにされていませんが、各種情報で確認すると、どうやら内閣や原子力安全委員会の行動に対し助言、指導する立場にいたようです。
となれば、年間20mSvルールが設定された4月19日から内閣参与辞任を表明した4月29日まで、原子力安全委員会や文部科学省を説得する時間はいくらでもあったはず。また、仮にこれらの機関が説得しても説得しても動いてくれなかったとしても、どうして辞表を叩きつけてしまったのでしょう? 内閣参与を辞任してしまえば、自らのヒューマニズムに沿った形で福島県の子供達を守る機会がほぼ潰えてしまうのは自明のはずなのに…
結局、いくら美辞麗句を並べ立てたところで、辞任してしまえば犬の遠吠え。説得力も何もあったものではありません。信念を持っているのであれば、辞めずに中から改革すれば良いだけのこと。如何にグズグズな政府、内閣であっても、この組織がきちんと回転しなければ、国そのものが前に進むことすらできません。結局「国も福島県もどうなってもいい」ということなのでしょうか? 小佐古氏は原発事故に対する政府の対応を「場当たり的」と批判しましたが、自らの辞任もまた無責任のそしりを免れないと考えます。

その点、ある意味小佐古氏と真逆の道を歩んでいるのが、福島県放射線健康リスクアドバイザーの山下俊一氏です。就任した原発事故当初より「年間100mSvまでは安全」と主張し県民の支持を得てきた山下氏ですが、年間20mSvルールの登場と軌を一にして強烈な批判に晒されることになります。
そのバッシングぶりは空白の一日事件当時の江川卓にも匹敵し並の人間なら精神的に参ってしまうところですが、実は山下氏は今もって上述の主張を変えておらず、アドバイザーも辞任していません(解任を求める署名活動が行われていますが)。
山下氏が「年間100mSvまでは安全」と主張する根拠はただ一つ、「年間100mSv以下の被曝の発ガンリスクは、科学的には証明されていないから」。厳密に言えば瞬時の被曝の場合のみこの論理は有効であり長期間にわたって低線量の放射線を受け続けることによるリスクについては要検討事項になる訳ですが、だからこそ、政府が年間20mSvルールを設定したことは、十分な余裕をとった措置であるとも言い得るのです。小佐古氏は何故このルールに猛反対し、内閣参与を辞任しただろう? 当初の疑問が、ふと頭をよぎります。
山下氏についていって果たして大丈夫なのだろうか? との不安は、正直私にもあります。しかし、山下氏は、被曝のリスクを抱えながらこの3ヶ月間福島県を拠点に活動してきた実績がある訳で、ずっと東京にいた小佐古氏とは立場が違います。ずっと「現場」にいて、かつ自らの理論も殆ど軸がぶれていないのだから、大した精神力だと思います。
その一点で、私は、小佐古氏よりも山下氏の主張を、支持したいと考えています。自分の主張が通らないからと駄々をこねて逃げ出す人物と、自分の主張がなかなか受け入れられないにも関わらず与えられた場に残り自らを「福島の応援団」(6月20日付福島民友のインタビューより)と主張する人物。理論はともかくとして、信頼に値するのは、断然後者です。





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Last updated  2011.06.22 16:52:08
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