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カテゴリ:測量
平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震に伴う地殻変動が大きかった地域では、基準点の測量成果を改定する必要があるため、現在、測量成果の公表を停止しています。
国土地理院では、電子基準点の新しい測量成果の計算を進めていますが、今回の地震では地殻変動が広い範囲に及んでいること、また現在も余効変動と呼ばれる緩やかな地殻変動や、余震による地殻変動が発生していることから、測量成果の計算や点検にはもう少し時間を要する状況です。 このため、今後大きな余震の発生がなければ、成果停止地域内の電子基準点の測量成果については、5月下旬を目途に公表する予定です。 三角点及び水準点は、電子基準点成果の改定後に測量を実施し、測量成果を計算した後、三角点は10月、水準点は11月を目標として順次公表していく予定です。 また、基準点測量成果の扱いに関わる詳細な情報は、国土地理院ウェブサイトの同地震関連ページに随時提供していきますので、ご覧ください。 (国土地理院HPより) -------------------- 測量をするにも地図を作るにも基準点は命。 今回の地震により多くの基準点が大きく動いており、改測を余儀なくされており、現在基準点成果は使用できない状態だ。 最近の写真測量では対空標識等を使わず三角点に依存しないPOSによる撮影が行われるが、こちらは電子基準点が機能していないとだめ。 その電子基準点も動いてしまっているのでまだ使えない状況。 RPCで位置が決められるALOS(だいち)など衛星画像からの図化は可能だが、肝心のALOSが電源トラブルに見舞われてしまったのは不運だ。 それでも地理院の発表では5月には電子基準点が回復する。 これで写真測量が可能になる。 津波により被災した地域の航空レーザ測量も行われるだろう。 こうして基準点が回復すればさらなる解析が進み、また復興の土台を作ることもできる。 今更ながら、基準点の重要性を再認識させられた震災だった。 一日も早い復興のためにも、基準点よ蘇れ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.04.30 01:42:08
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