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2012.01.08
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カテゴリ:災害・防災
『「つなみ」は本当にこわい。高さ50センチでも大人が流されるんだ』

●釜石の子を津波から救った
【「逃げるのが当たり前」にする】

巨大津波に襲われた岩手県釜石市で、小中学生のほぼ全員にあたる約3千人が津波から逃れ、生き残った。
そんな「奇跡」を呼んだ津波防災授業の一部を、小学校低学年・高学年・中学生向けに分け、再現する。
1回目は小学校低学年編

001.jpg

■破壊力を学ぶ

【授業開始】2004年12月に起きたインド洋大津波の映像をDVDで流し、教室で1年生に見せる。
防風林を大きく越える波が押し寄せる様子、市街地に入ってたくさんの建物やモノをがれきに変えていく様子が流れる。

続いて、津波の破壊力に関する映像。
津波を模した水流の中で大人がどれほど立っていられるか調べる実験。高さ約50センチの水流で立っていられなくなる。

その後、教師が質問する。
「どう思った?」
「何が流されている?」
「どうすればいい?」

【展開】子どもたちの回答は、シンプルだ。
「こわい」
「家が流されている」
「高い所に逃げる」

これでいい。子どもたちの頭には津波のイメージが刻まれ始める。
やりとりの中で(1)大きな地震の後に津波が来ること、(2)人は簡単に津波に流されること、(3)避難の際は遠くを目指すのではなく、より高い場所に逃げること――を教師が話す。

【狙い】DVD映像を作ったのは、7年間にわたって釜石市の防災教育に取り組んできた群馬大学大学院の片田敏孝教授。
市内の小学校では映像を使い、1年生から津波を学び始める。
インド洋大津波の映像は、東日本大震災前は津波の恐ろしさに関心を持たせるのに最も効果的だった。

「逃げるのが当たり前になる環境を作るためには、早いうちから教え始めるほどよい」と片田教授は言い切る。

■波の高さ実感

【授業開始】2年生の算数「長さをはかろう」の授業。
「人が簡単に流される50センチの水流は、人の体でどのぐらいの高さになるでしょう」

【展開】2年生なら、子どもによっては腰ぐらいの高さになることを知る。
大人の身長なら、ひざぐらいになる。

その上で、「昔この地域を襲った津波は、近くの村(今の大船渡市)で高さ21メートルまで駆け上がりました」「最近あった北海道の地震では、30メートルまで駆け上がりました(北海道南西沖地震における奥尻島の被害)」と過去の実例を教えていく。
今回の大震災では、一部で高さ38メートルまで到達したことが確認されている。

【狙い】防災教育の時間がしっかり確保できるのが望ましいが、学習指導要領から大きく外れてはやりにくい。
釜石市が考えた「苦肉の策」が通常授業に津波の知識をまぎれこませることだ。
破壊力のある50センチの水流が、自分の体のどれほどの高さになるのか、低学年の児童が自分の体で実際に測って知る。

■避難地図作り

【授業開始】小学校の学区内の地図を児童一人ひとりに渡す。
過去に津波が来た場所やハザードマップの浸水予測に基づく危険地域を知った上で、自分の登下校時のルートやふだんの遊び場周辺の避難場所を歩いて見て回り、地図に印をつける。
避難場所が近くにない場合、どこまで行けばいいのかまで調べる。

1年生はまだ地図が読めない。
親に地図を渡して一緒に歩いてチェックする。

【展開】登下校が同じ方向の1~6年生が一つの班になり、各自のマップを踏まえて班ごとの地域防災マップ作りにつなげる。

3年生では、市内の津波石碑めぐりも取り入れる。市沿岸部にある世界最大規模の「湾口防波堤」も話題にする。そして、「防波堤を越える津波が来る可能性もある」と伝える。

【狙い】釜石市の防災教育は、義務教育期間を通して「タウンウオッチング」を重視する。
自分の足を使って見て歩かなければ、いざというとき役に立たないからだ。

1~6年の班によるマップ作りも、低学年に防災を教えることの難しさに悩んだことから生まれた。

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片田教授は「子ども同士の関係を活用した。幼い児童は、お兄さんお姉さんから防災を学び、年長の児童は責任感が自然に身についたと思う」と話す。

先人たちが築いた石碑には「津波が来たらこの地点より上に逃げろ」といった教訓が書かれている。
幼いうちに見て回り、真剣に学ぶ効果を期待している。

(asahi.comより)
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良く考えられた、非常に実践的な手法だと思う。
小学校低学年向け、となっているが、実は社会全般に通用する防災教育でなはいか。

怖さが具体化されているし、メッセージがシンプル。
マップ作りやタウンウォッチングなど地図を使った訓練も効果的。
学年を越えて班をつくることでコミュニケーション能力も磨かれる。

指導要領の問題もあるだろうが、こうしたやり方を各地で導入できればいい。
そして地域防災へ波及させるのもありだ。
地域全体が共通認識を持つことが災害に強い街づくりにつながる。








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Last updated  2012.01.08 01:10:49
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