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カテゴリ:測量
国土地理院は5月27日、インターネットを通じて地図を購入できるサービス「電子地形図25000」において、6月中旬から1ヵ月間、新しい内容・表現を用いた試用版地図データの提供を行うと発表した。
電子地形図25000の正規版は現在、データの一部不具合のために販売を停止している。 国土地理院は、販売の再開に先立って1ヵ月間試用版データの提供を行い、7月中旬から販売を再開する予定。 なお、試用版を利用するには試用版ユーザー登録が必要となる。 試用版として提供されるデータは、全国の2万5千分の1地形図の区画ごとの地図画像データで、従来販売していた「建物がグレーで陰影なし」の別パターン。 建物の色はピンク / グレーから選べ、地形の凹凸を分かりやすくする陰影表現の有無も選択できる。 カラーと陰影表現の有無の組み合わせで、4種類のデータが利用できる。 対象範囲・表現などが自由に選べる「オンデマンド版」は試用版の対象にはならない。 (マイナビニュースより) ------------------------------ これは驚いた。 まさか役所がこれほど斬新で意欲的、かつ野心的な一手を打つとは。 現在電子地形図の提供が不具合でサービスを停止していることから、各方面へ影響を及ぼしていることは事実だろう。 国土地理院としての大きなピンチなのだが、この機会を利用して試用版を公開する機会にしてしまというのは、いい意味で割り切ったやり方。 ステマというわけでもないだろうが。 試用版として公開されるのは、おそらく「電子国土基本図ありかた検討」で有識者の意見を取り入れながら提示された何種類かの試作図だろう。 従来の地形図の図式にとらわれない新しい表現として作成されたこの試用版を一般に公開することは、地形図の今後を占う意味でも大きな意味がある。 これまで内部的に、あるいは有識者の間で議論されてきた成果がユーザーにどのように受け止められるのかは、今後の方向性を決めるひとつの指標になるはずだ。 この妙案がとても窮地の策とは思えず、ころんでもタダでは起きないしたたかさを感じた次第。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013.05.30 00:23:19
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