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2013.09.18
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カテゴリ:災害・防災
東日本大震災で、宮城県石巻市の私立「日和ひより幼稚園」の送迎バスが津波に巻き込まれた事故を巡り、死亡した園児4人の両親が園側を相手取り、2億6689万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が17日、仙台地裁であった。

斉木教朗のりお裁判長は「元園長が情報収集義務を怠った結果、高台から海側にバスを出発させ、津波被災を招いた。安全配慮義務違反による損害賠償責任がある」として、1億7664万円の支払いを命じた。
大きな揺れが約3分続いたことなどから「津波は容易に予見できた」と判断した。

訴えられたのは、同幼稚園を運営していた学校法人「長谷川学院」と当時の園長。
震災の避難誘導を巡り、管理者の責任を問う訴訟で判決が出るのは初めて。

判決によると、送迎バスは、地震発生から約15分たった2011年3月11日午後3時頃、園児12人を乗せ、高台の幼稚園から海側に向けて出発。
7人を降ろした後、門脇小学校にいったん避難した後、園に戻る途中で津波に巻き込まれて横転、火災に遭って、園児5人と添乗していた女性が死亡した。
運転手は被害を逃れ、幼稚園は津波を受けなかったが、今年3月、休園した。

訴訟の最大の争点は、バスが津波に巻き込まれることを予見できたかどうかだった。

園側は「予測不可能な異常な津波で引き起こされた不可抗力による事故」と主張していたが、判決は「最大震度6弱の揺れが約3分も続いており、地震の震源地などによっては巨大な津波に襲われるかもしれないことは容易に予想され、ラジオや防災無線を正確に聴くべきだった」と判断。
「報道では宮城県に6メートルの津波が予想されており、高台の幼稚園にとどまるきっかけとなる程度の津波の危険性を予見することは可能だった」と退けた。

(読売新聞より)
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ある意味衝撃的判決だと思う。
これをどう受け止めるのか、なかなか難しい。

確かに、この子どもたちは亡くならなくていいはずの子たちだった。
幼稚園の判断はまさに最悪の選択だったわけで、親御さんの気持ちは十分に理解できる。
しかし判決理由そのものは結果論の域を出ない。

判決の骨子は以下の通り

1.最大震度6弱の揺れが3分間も続いていたから、巨大な津波に襲われるかもしれないと容易に予想できた
2.幼稚園児は危険を予見する能力が未発達で、園側は園児を保護する注意義務があった
3.園長は津波の情報を結局的に収集すべき義務があったのに怠った
4.義務を果たしていれば高台の幼稚園に待機させたであろうから、園児が命を失うことはなかった

率直に考えて、

1については、災害リテラシーの問題でもある。
大きな地震が来たら津波を警戒するのは常識だと思うが、その常識を事前に職員たちが身に着けていたか、もしそうでないとすれば、事前にある程度の防災教育によりリテラシーを高める努力はされていたのか、ということにもなる。
その要求がきちんとされていなくて、「常識だから」で片付けられるかどうかは、実は社会全体としての災害リテラシーにも関わって来る話である。

この遭難において、もっとも重要なのは3だと思う。
つまり、的確な情報収集がされていなかったこと。
大津波警報が出ていることをきちんと把握していたのか。

子どもたちの待機・引き取り・送迎について、事前に園と父兄の間で非常時にどのような取り決めがあったのか、あるいはなかったのか。
というのも、幼稚園側が子どもたちを帰そうとした行動は何らかの根拠があるのでは、と感じられたので。
いずれにしても(子どもたちの住んでいる場所に関わらず)無条件に子どもを帰すことを選択したのは、安全上最良の選択とはとても思えず、幼稚園側が子どもたちを親に帰すことで責任から解放されようとした側面があったと見られても仕方がない。

いずれにしても、恐らく縁側は「大丈夫だと思った」のだろう。
それが最悪の選択を生んだことは否定できない。
ただ、その判断が「常識」の範囲内であるかどうかは意見が分かれるところだろう。
単にリテラシーが低いだけの人と考えることもできるからだ。

津波が防波堤を越えないという認識だったとすれば、国や自治体をはじめ、この災害で失敗した多くの人が口にする「想定外」ということになる。
いやいや、とにかく大津波警報が出ているのに現在地より低い場所へ向かうことが裁かれるべき過失だと考えるか。
三陸地域ではこの時、自宅より低い避難場所へ降りて来て被災した人たちもたくさんいるが、自治体がそんな低い場所に避難場所をつくったことは「常識」に反する、裁かれるべき事象ではないのか。
こうした疑問がなくもない。

同じような判断をしながら偶然助かった学校や幼稚園もあるときく。
今回の判例から、紙一重の結果論が判決に結びつくことは覚悟するべきなのかも知れない。

この判決は今後も続く類似事例にも影響を与えることになるだろう。
どこまで責任が問われるのか、こうしたケースは他の災害でも起こり得るだけに、なりゆきを注視したい。





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Last updated  2013.09.18 01:45:00
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