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ちずらぼのちずらぶ

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2013.12.03
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カテゴリ:交通
きっぷの手配をするとき、窓口任せにしていないだろうか?
「●●まで大人1人」とだけ言うと、「窓側にしますか? 通路側にしますか?」と係員から確認されることが多い。
「乗り鉄」の楽しみは車窓の景色だから、窓側の方がいいに決まっている。
ただし、窓側にも2種類ある。進行方向に向かって右側・左側だ。
どちらがいいだろうか? そこまで聞く係員はほとんどいない。でもこちらから指定すれば、係員は探し出してくれるだろう。

たとえば東海道新幹線で東京から名古屋方面へ行く場合、富士山を見たいなら進行方向右側の窓際がいい。東京行なら進行方向左側となる。
この席は、普通車だと座席番号に「E」の記号がつく。グリーン車の場合は「D」となる。
これらの座席番号は、『JR時刻表』『JTB時刻表』といった大型時刻表のピンク色のページに席番表があり、そこから確認できる。
もっとも、新幹線の場合は窓口で記号を言わなくても、「山側」「海側」で大体通じることが多い。

初めて乗る路線で座席を指定するとき、「窓側」だけでは失敗するかもしれない。
とくに山間部の路線だと左右の当たり外れが大きい。
「窓際で良かった」と思っても、実際に乗ってみると、こちら側の車窓はほとんど山裾の斜面でふさがれているのに、反対側の窓際は視界が開けて良い景色、ということもある。
これはかなり悔しい。

こんな思いをしないためにも、座席を指定する前に地図で予習しておきたい。
手もとに地図帳がなくても、PCやスマートフォンで地図サービスを利用できる。
地図サービスの中には航空写真を閲覧できるものもあり、かなり参考になる。

谷間を通る路線の場合、川のあるほうが低い位置で、両岸が開けている。つまり、川が見える座席のほうが視野が広い。これが原則だろう。
反対側は谷の斜面しか見えない場合が多い。谷間の線路は勾配の急な変化を避けるため、山裾を切り崩して建設されることが多いからだ。

たとえば、会津若松駅から磐越西線の「SLばんえつ物語」に乗り、新潟方面に向かうとする。車窓は進行方向の右側・左側のどちらがいいか?

地図で路線を追っていくと、磐越西線は喜多方駅のひとつ先、山都駅から阿賀川に寄り添っている。
線路をさらにたどると、この川は新潟県では阿賀野川と名前を変えるようだ。この川と線路の関係を見ていこう。
線路は何度か川を渡るから、車窓の右側も左側も川は見える。どちらかといえば、進行方向左側のほうが川を見られる区間が多そうだ。
右側の車窓は斜面かトンネル、川を見られるのはちょっとだけ……、という感じになりそうである。

「全体的に見て右か左か」という選び方もあるし、「ここぞという場面で右か左か」という選び方もある。
中央本線で東京から塩尻方面に向かうなら、諏訪湖は進行方向左側の車窓に広がる。
名古屋から塩尻方面に向かうとき、寝覚の床は進行方向左側だ。

指定席の車両では、原則として位置を移動できない。それに比べると自由席は文字通り自由。
空いていれば、景色の良いほうに移動できる。しかし、始発駅で空いていても、次第に混雑して動けなくなる場合も考えられる。
ガラガラの自由席車両に乗ると、右側・左側の座席のどちらがいいか、一瞬、迷ってしまうけれど、予習していれば迷わない。初めての路線に乗るときは、事前に地図を見ておくといい。

ところで、窓口で指定席を申し込むとき、「窓側にしますか? 通路側にしますか?」と確認するのはなぜだろうか?
当然、窓側の座席がいいに決まっている……、と思うけれど、実際には通路側を好む人もいる。車内で移動する機会の多い人だ。
トイレが近い人など、窓側の席からいちいち通路側の人に声をかけ、トイレに行くのは面倒だろう。

「乗り鉄」であっても、駅に着くたびにホームに出たい人は通路側を選ぶ。
SL列車や観光列車は駅の停車時間が長く、機関車の撮影や、ホームでの催し物を楽しめる。
その際、少しでも良い位置を確保するためには、通路側に座ったほうが動きやすいというわけだ。

車窓を楽しみたいけれど、混んでいて通路側の席しか取れなかった……、そんな残念な場合もがっかりしないでほしい。通路側だって景色は見える。
窓と窓の間の壁まで視野に入ってしまうけれど、通路側に座ると、両側の車窓の景色を均等に楽しめる。
窓側の席からは、反対側の車窓の景色は見づらい。遠景の山並みを見たいなら通路側でも充分だ。

前述の寝覚の床など、しっかり見ておきたいビュースポットが近づいたら、席を立ってデッキに向かい、乗降扉の窓からしっかり見るのもいい。
こういう行動ができるところは、むしろ通路側の座席のメリットといえる。

普通列車の場合はクロスシートのほうが景色を見やすい。
ロングシートの車両は、窓際といっても首を後ろに向けなければならないので面倒だ。
子供みたいに靴を脱いで後ろ向きに座るのも恥ずかしい(他にお客さんがいなければやっちゃうけどね……)。
ところが、最近は地方の路線でもロングシートの車両が増え、外の景色を楽しみにくくなってきた。

しかし、ここで発想を転換してみる。ロングシートの場合、背を向ける方向の景色を見ようとするから首が痛くなる。
そんな無理をしなくても、正面の景色を見ればいいのだ。
「前に立つ人がいなければ」という前提になるけれど、正面を見れば左右に大パノラマが広がっている。窓と窓の間の壁も、フィルムの境目のようなものと思えば気にならない。
筆者は空いている列車のロングシートから見る眺めが最も好きだ。
クロスシートの背もたれがないから、車内も広々として、全方向の景色を楽しめる。

蛇足ながら、座席選びは左右だけではなく、前後の位置も大切だ。
パノラマ先頭車なら前がいいけれど、中間車で景色を楽しむなら、「車両の中央より少し後ろ側」がおすすめだろう。
車端部の座席だと、誰かが通るたびに扉が開閉して煩わしいし、空調の効きも悪くなる。台車の位置にも近いから、上下に微かな揺れがある。

それに比べると、車両の真ん中あたりの席は静かで、気温の変化も少なく、左右上下の揺れも小さい。
「少し後ろ側」の理由は、前方の風景が見渡せて、自分が座っている席からの車窓の景色をある程度予想できるからだ。

指定席を予約する場合、窓口が空いていれば、かなり細かい要望にも対応してもらえる。
筆者の最寄り駅では、指定席のある全列車の席番表を常備しており、トロッコ列車などの変則的な座席の配置にもていねいに対応してくれる。
JR東日本の指定席券売機にて、タッチパネルにシートマップが表示され、座席を指定できる列車もある。

指定席の選択で迷わないために、さらに自由席に乗車する前も、事前に地図で予習しておくとすばらしい景色に巡り合える。
「料理にひと手間かけるとおいしくなる」と同じで、「乗り鉄」もひと手間かけるだけでさらに楽しくなる。乗る前に地図を見よう!

(マイナビニュースより)
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なるほど、乗り鉄は色々と深いなと思わされる記事。
進行方向どちらがいいか、というのは何度か乗っている線であれば経験的に分かっても、地図で予習というところまではなかなか考えない(笑)
いや、地図ってそんな使い方もあったんだなと感心する。

ただ、使用する地図の縮尺やタイプによっても見方は変わるかも知れない。
小縮尺の図だと川が横に流れているように見えて実は障害物が多かったりすることもある。
理想はある程度植生などの現況が分かる地形図だろうか。
もちろん等高線や崖記号などは大いに参考になりそう。

ちなみに自分の場合、意識することがあるとすれば東海道本線は海側、中央本線・大糸線は白馬方向へ向かって左側、富士急行線は河口湖へ向かって左側、西武秩父線は秩父へ向かって右側といったところか。
それ以外は特に意識しない(頻繁に乗らないし予習しないから分からないというのもあるが)。

同じような座席の選択は実は国内線の飛行機でも意識することがある。
西日本に向かう場合は右側、北海道へ向かう場合は左側の窓際席が取れたら子どものように窓の外を見続けてリアル・グーグルアースする習性がある。

バスなどにも同じようなことは言えるかも知れないが、道路の場合右側は対向車が常に視野を遮るという側面もある。

というわけで今後は指定席をとる前には地図を見て予習…はしないだろうな、やっぱり(笑)





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Last updated  2013.12.03 01:33:47
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