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カテゴリ:測量
国土地理院(茨城県つくば市)は26日、全国に1003ある主要山岳のうち87の山の標高が、測量方法の変更で1メートル高くなったり低くなったりすると発表した。
新たな標高は4月1日から採用する。 標高が1メートル高くなるのは、1660メートルから1661メートルになる羅臼岳(北海道)など48の山。 1メートル低くなるのは、1222メートルから1221メートルになる黒姫山(新潟県)など39の山。 新たな標高は、衛星利用測位システム(GPS)を用いて算出した。 (共同通信より) ------------------------------ 4月1日から多くの山の標高値が変わるということで、大々的に報道されたニュース。 気になったのはNHKなど一部報道が「地殻変動等で」と報じていたこと。 「あれ?」と思って国土地理院のサイトを確認したがそのような記述はない。 そもそも今回の改定は三角点の標高成果改定により計算し直したもので、その根拠は現在行っているGNSS測量と旧来の測量の測量方式の違いによる不整合の解消、、新しいジオイドモデルの反映(標高はGNSSで求められる楕円体高からジオイド高を差し引いた値)、そして測地成果2011との不整合の解消である。 詳しくはこちら。 一部報道の「地殻変動」というのは測地成果2011(東日本大震災による東北地方を中心とした変動による成果改定)のくだりが拡大解釈されたものと思われるが、もっとも大きな理由は測量方法の違いで(2004年に剱岳の標高が改定された時と同様)、そのあたりはあまり報道では触れられていなかったように思う。 測量技術の進歩を理解してもらう上でもきちんと説明されるべきと感じたので。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014.03.27 00:47:41
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