|
カテゴリ:測量
日本測量協会(村井俊治会長)は、シニア世代層の活用に向けた支援策に取り組む。
60歳から70歳代の退職者または退職予定者を対象に、技術的な実績があり、就業機会を希望する測量技術者に技術研修を実施し、修了者を登録する。 本人同意のもと特別会員の企業に紹介し、再雇用を促していく。 若手技術者の確保・育成に企業が苦慮している中で、シニアの積極的な活用に向けた新たな取り組みとして注目されそうだ。2015年4月から開始する。 これまで培った経験や技術力、指導力を生かし、退職後も働く意欲のあるシニアを支援しようというもので、技術の伝承と就業機会の拡大を目指すほか、大規模災害発生時の支援技術者としてボランティアなどで活躍してもらいたい考えだ。 新しい地理空間情報技術、電子納品など習得が求められる知識については、技術研修でサポートする。 協会の測量継続教育センターが実施している既存講習会から10科目ほどを受けてもらう。 インターネットを利用した学習形態「e-ラーニング方式」を活用し、自宅で受講できるようにする考え。 試験のほか、経歴書に基づく面接も実施する。 修了者には修了書を交付するとともに登録し、特別会員企業に限定して紹介する。 企業の要望があれば本人と連絡を取り、再就職に向けて話し合ってもらう。 同協会の瀬戸島政博専務理事は「シニアと若手がペアで仕事をすることで、OJT(職場内訓練)として効果的な機能を果たす」ことも期待している。 一方、測量界の“極め人”として認められたシニアに対し、称号として「日本測量協会フェロー」を授与し、協会の支援を行ってもらう制度も開始する。 協会行事やG空間EXPO、イノベーション大会、公開講座などで協力してもらい、知識や経験、技術を生かしてもらう。 おおむね65歳以上で、技術者に限らず、経営者、教育者、測量行政経験者など幅広い層を対象とする。 申請者から統一書式に記載された経歴と実績を学識者らによる外部審査委員会で審議・決定する。 6月の定時総会と1月の賀詞交歓会の年2回、発表する。14年度中にスタートしたい考えだ。 (建設通信新聞より) ------------------------------ 業界の技術者全体が高齢化している現状を考えれば頷ける話。 優れた技術者が年齢とは関係なく、自らの意思でキャリアを生かせる仕組みができれば素晴らしいこと。 一方で、ベテランに頼りすぎることで若い技術者が育たなくなっては本末転倒。 シニア層には若手技術者の教育についても一定の貢献ができるはずだ。 後は求められる技術とのバランスか。 とくにICT普及以降の新しい技術については、シニア層の中には苦手意識を持つ人も多い。 そのあたりのケアが協会としてできることが望ましい。 特にJPGISへの対応などはまだ業界全体としてもそれほど層が厚いともいえないだけに、シニアの力が生かせれば心強いが。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014.07.11 00:14:32
コメント(0) | コメントを書く
[測量] カテゴリの最新記事
|