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2014.10.22
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株式会社NTTデータとNTT空間情報株式会社は20日、商用としては世界最高の解像度で画像撮影が可能な米DigitalGlobeの地球観測衛星「WorldView-3」の衛星画像を提供開始した。

ntt01_s.jpg

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WorldView-3は、地上分解能31cmの「パンクロマチック画像センサー」を搭載し、航空写真と同精度の衛星画像が撮影可能。建物や車の車種の識別のほか、施設・設備の状況、樹木一本一本を判別できるという。

また、商用世界初の16波長帯の「マルチスペクトル画像センサー」を搭載。一般的な衛星で観測できる青、緑、赤、近赤外の4つの波長帯に加えて12の波長帯を観測できるため、土地利用の変化の検出、農作物の生育状態の把握、資源鉱物の検出などに利用できる。

薄雲などの影響を軽減し、鮮明な画像に補正する「大気補正センサー」も搭載。異なる天候下で観測された複数の画像を比較できるようになるため、土地種類の識別や変化の検出がより容易になるとしている。

両社は、WorldView-3衛星を含む衛星画像提供サービスについて、2016年までの累計で50億円の売上を目指す。

価格は、31cm解像度パンクロマチック画像の場合で1平方キロメートルあたり5200円(税別)から、40cm解像度で3000円(税別)からとなっており、解像度、波長帯の数、新規撮影の有無で変動する。また、斜めからの撮影の場合、31cm解像度を活かせないため40cm解像度での提供となる。

NTTデータの画像処理技術や「全世界デジタル3D地図提供サービス」、NTT空間情報の電子地図サービスなどの組み合わせにより、日本企業の海外進出時の地理空間情報のほか、地図作成、自然災害への対応、資源探査、森林や農地の管理などの利用を想定している。

(INTERNET Watchより)
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ほんの少し前まで、光学衛星の地上分解能はパンククロマチックで1mを切れば凄いことだった。
実際に日本の「だいち」は2.5m。それでも2万5千分1の地形図作成に利用されていたし、1mを切ればかなり詳細なところまで図化が可能だった。

いわゆる空中写真によるデジタル図化においても、縮尺3万分1の写真を一般的な20ミクロンでスキャンした場合の地上分解能は60cm程度。
それで2万5千分1レベルの地図には十分な分解能だった。
それだけに31cmであったり40cmであったりという数字は衝撃的であり、より大縮尺への適応も可能になる。

加えてパンクロマチックセンサーだけでなく、16波長帯(一般的には4波長帯)のマルチスペクトルセンサーを利用すれば情報量は膨大で、さまざまな応用的な利用シーンが考えられる。

衛星は同一軌道で地球を周回できるので、同じ場所をモニタリングするようなミッションでは強さを発揮する。これは撮影の都度航空機を飛ばさなければならない空中写真に比べて有利な点で、災害時などに発生前の状況と比較することが容易だ。
また、NTTデータやNTT空間情報のサービス群との組み合わせによる様々なソリューションが提供可能な点も大きい。

ネックを挙げるならば値段か。
これは商業衛星である以上仕方がないが、1平方km2あたり5200円ということは、2万5千分1地形図1面分(おおよそ100km2)なら52万円。
それなりのプロジェクト規模がないと利用は難しいかもしれない。

ともあれ、商業衛星による画像でこれだけの分解能が実現したことは大きな一歩。
今後どのような利用シーンへ営業展開がされていくのか、興味深い。





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Last updated  2014.10.22 00:28:10
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