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2014.10.27
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カテゴリ:空間認知
ロンドン大学のオキーフ教授らの研究チームに、今年のノーベル医学生理学賞が贈られることが発表された。ひとの脳には方角や位置を認識して、自分の位置を割り出すGPSのような機能があることを発見したからだ。

GPS機能の正体はグリッド細胞と呼ばれる部分で、移動すると活性化される細胞も変わり、位置の変化を教えてくれる。グリッド細胞の研究が進めば、アルツハイマー病などでみられる徘徊(はいかい)の治療薬が生まれる可能性もあるのだ。

ひとの位置情報は脳の海馬(かいば)と周辺皮質が受け持ち、位置、方向、距離の3つの情報から処理される。携帯電話やカーナビのGPSは人工衛星との通信で北緯/東経を割り出す「絶対的」な座標なのに対し、人間には衛星の位置はおろか地磁気を感じる仕組みはない。

つまりGPSとは表現されているものの、正確には「記憶を積み重ねて現在の位置を知る仕組み」と表現すべきだろう。たとえば一定の距離を進み、90度右折する。これを4回繰り返せばもとの場所に戻れるのは当たり前の話だが、移動経路が複雑になると記憶しておくのは至難のわざだ。

そこでグリッド細胞と呼ばれる部分が脳内で地図を描き、過去にいた場所や進んでいる方向を把握しているのだ。

グリッド細胞は、カリフォルニア大学ロサンゼルス校の研究チームによって発見され、格子(こうし)状に位置を把握することからその名がつけられた。つまり方眼紙のうえに印をつけるような仕組みで、スタート地点やいまいる場所の地図を描き出しているのだ。

自分が移動するたびに活性化されるグリッド細胞も変わり、合図を発してくれる。複数のグリッド細胞が共同で作業するため、精度の高い「地図」作りが可能なのだ。

グリッド細胞の研究は、アルツハイマー病などによる徘徊(はいかい)の特効薬になる可能性を秘めている。

認知症と健忘症(いわゆる物忘れ)は混同されやすいが、

・認知症 … 思い出せない、自覚がない

・健忘症 … 思い出せる、自覚がある

が異なり、認知症は文字通り「認識する能力」が弱まり、思い出す以前に、イベントが発生した時点から「記憶されない」状態となっている。これが徘徊の原因のすべてではないが、直進した、あるいは左折したなどの履歴が残らなければ、脳内での地図も描けない。

この原因として、グリッド細胞をはじめとする空間認識に問題があると考えられている。つまりはグリッド細胞の全貌がわかれば、徘徊の治療法が見つかる可能性が高いのだ。方向オンチと混同されがちだが、個人差はあるものの、多くはトレーニング次第といわれている。

「男性のほうが方向オンチが少ない」と言われているのは、原始時代に遠くまで狩りに出かけることが多かったからと考えられているものの、現代においてはまったくの誤解と呼べるレベルで、性差以上に個人差が大きい。とはいえ、迷子になる率はグリッド細胞の影響かもしれないので、特効薬が誕生するのを期待しよう。

(日刊アメーバニュースより)
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ヒトの空間認識のメカニズムに迫る研究だ。

空間認識をグリッド細胞が掌るもので、その処理の良し悪しが空間認識力を左右するのだとすれば、苦手と思っている人でも訓練次第でいかようにもなりそう。
薬はともかくとしても、いわゆる方向オンチ解決のヒントも今後出てくるかもしれない。

認知症による徘徊が「思い出す以前に、イベントが発生した時点から記憶されない状態」というのも興味深い。
記憶されないのだから思い出すも何もない。「忘れている」わけではないのだから。
そうであれば記憶に履歴を残す何らかの支援ツール(?)があれば解消することもあり得るわけだ。
要介護者がますます増えていく社会を考えれば、重要なソリューションの一つになるのかも知れない。

それにしてもヒトの脳も空間情報をグリッドで読んでいる、というのがなんだかGIS的で面白い。





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Last updated  2014.10.27 00:50:18
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