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カテゴリ:地図作成
iOSに標準装備の『マップ』にかぎらず、電子マップアプリに使われている地図データは完璧なものではありません。誤った地名や施設名が登録されていることは珍しいことではなく、Appleは誤りを発見し修正することの繰り返しで精度向上に務めています。
その誤りの主なニュースソースは、ほかならぬiPhoneユーザです。ユーザから報告を受けて調査を行い、誤りであることが確認され次第修正が行われます。報告から実際に修正が行われるまでの期間は非公開ですが、海外掲示板の情報をまとめると、2014年あたりから地図の更新は日々実施されているようです。日本の地図データも同じ扱いかどうかは不明ですが、『マップ』に報告機能が用意されていることからすると、ユーザからのフィードバックが役立っていることは確かでしょう。 誤りの報告は、画面右下「i」ボタンをタップし、現れたメニューで「問題を報告」を選択すると開始できます。メールによる追跡を許可するかどうかの質問に答えたあと、「地図上のラベルが不正確」や「場所が未登録」など発見した誤りの種類に応じた項目をタップし、画面の指示に従い報告処理を行います。誤りを発見したら、手間を惜しまず報告しましょう。 Appleは「Maps Connect」というWEBサービスも提供しています。こちらは事業主限定という位置付けですが、店舗の住所や営業時間、WEBサイトのURLといった情報を正確に登録することができます。海の上に駅があったり羽田空港が製紙会社だったりと、問題多発で話題となったiOS 6の反省を踏まえたうえでの対処策なのでしょうが、地図の表示精度向上はすべてのユーザにとって利益となります。もっと評価されていいのではないでしょうか。 (マイナビニュースより) ------------------------------ 現実世界で地図に影響を与えるような経年変化が発生した時、その情報が地図上でもリアルタイムに更新されるのが一つの理想ではあるのだが、現実的にはなかなか難しい。 道路に関する開通等の情報は道路管理者から事前に集められるが、全てが漏れなくというわけにはなかなかいかない。 大きな道路の開通であればまだしも、拡幅工事や線形改良などは知らされずに放置されている例も少なくない。 ましてや道路以外の情報、とりわけコンビニや飲食店など店舗の開店や閉店などはほとんど追いかけきれないし、そもそも人的にも予算的にも製作側のリソースに限りがある。 そこでユーザー自身に情報を寄せてもらおうというのは合理的な方法ということになる。 実際、地図の修正にユーザー指摘を反映するという方法はこれまでにもさまざまな取組がある。 ヤフー地図の「みんなで作ろう地図情報」やMapFanの「地図の素」(現在も継続中)といった修正情報を投稿する仕組みはそれなりに多くの投稿を集めていたし、「地図の素」は以前投稿者にインセンティブも与えていたように記憶している。 マピオンもユーザーが間違いの指摘ができる仕組みがあるが、頻繁に(それも的確な)投稿を寄せる名物ユーザーがいて、以前ネットで話題になったことがある。 もちろん他の地図サービスでも常にこうした情報は募集している。 国土地理院もかつてマップモニタ―制度があり、地理院からの委嘱でボランティアでユーザーがさまざまな情報を寄せるといったことが行われていた。 もっとも現在ではオープンストリートマップのようなみんなで地図を作ろうと言う取組もあるくらいなので、修正情報を投稿してもらうというのはあながちおかしな方法ではない。 ただ、地図作成側が過度にユーザーに頼ることで自らのリソースを削減するようなことになれば本末転倒。 あくまでも補足的な仕組みとして上手く機能して欲しいもの。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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