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2016.02.15
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カテゴリ:災害・防災
東日本大震災の災害復旧事業で、宮城県が同県亘理町の景勝地「鳥の海」に整備中の防潮堤に住民から不満が出ている。津波防御で高くした結果、視界が遮られて海が見えづらくなったためだ。災害時の備えや観光地としてのにぎわい再生に向け、町などに水面(みなも)の眺望を取り戻す対策を求めている。

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「すっかり海が見えなくなってしまった」
沿岸から約200メートルの場所に暮らす同町荒浜地区箱根田東行政区の桜井幸次区長は、視界を阻むコンクリートの壁を寂しそうに見つめる。
鳥の海は阿武隈川河口の南にある内湾状の汽水湖。震災前は沿岸に路面から高さ約60センチ程度の低い堤があった程度で、周遊して眺望を楽しめる観光スポットだった。

震災では、津波が堤を越えて大きな被害が出た。農林水産省は県の業務を代行し、鳥の海の湾内全長3.9キロの堤を、海抜3.6メートルの高さの防潮堤として整備し直す復旧工事に着手。北岸の1.2キロ分は昨年7月に完成した。この結果、路面からの高さは2メートル近くになり、湾内の様子が見えづらくなった。

町独自に防潮堤をさらに高くする構想もある。町が2014年に開いた同行政区の住民説明会では、防潮堤をさらに1.4メートル高くして海抜5メートルにする計画を示した。
震災前に210戸あった同行政区は、自宅の再建や新たな転入などで170戸まで戻った。

「震災時に鳥の海の引き波を見て避難して助かった住民もおり、海が見えないと不安に感じる。眺望が望めない景勝地でにぎわいを再生できるかも疑問だ」と桜井区長。荒浜地区の区長会は、防潮堤の集落側を並行して走る道路をかさ上げして視界を保つよう町に要望している。

町企画財政課は「将来を見据えた防災事業の在り方を精査している最中で、町独自での防潮堤のかさ上げはまだ決定していない。住民の要望には関係機関と協議して対応を検討したい」と話している。


(河北新報より)
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東日本大震災以降、津波の想定は大きくなりがちで、つれてハード対策としての防潮堤の計画も高くなっている。
その一方で、ソフト対策という面から考えれば、堤防があることで避難が遅れる(あるいは避難しない)ことによる被災例も懸念され、どれくらいの高さにすべきかについてはさまざまな意見がある。

記事にあるように実際に海が見えていたから避難した、という例もあり、また震災前から高い堤防があった宮古市の田老地区では、(過去の実績からの)堤防への過信や、堤防があったことで津波が見えなかったことで逃げ遅れた人もいる。
今後も大きな地震が日本海溝で発生するとすれば、前回同様津波到達まで若干の避難時間がとれることから、ハード以上にソフト防災を充実させるべきという意見は根強い。

一方、日本海で想定されている津波については、地震発生から津波到達の時間が短く、避難が間に合わないケースもあるとされている。
そのようなケースでは、ある程度防潮堤のようなハードにも頼らざるを得ない。

また、防災面ばかりでなく、景観の問題も大きい。
海が見えないほど高い防潮堤があることで海のある光景が失われてしまうのではないか、という住民の不安も多い。
日常の暮らしにおいても、あるいは観光面などを考えても、災害のことだけを考えて海辺に暮らすアイデンティティを捨てるような形はなかなか支持を得にくい。

結局のところ、住民が話あって決めることが一番分かりやすい解決策になる。
防潮堤は建設の主体が国であったり県であったりということで、住民の声が反映されにくいという状況もあるが、なるべく合意をとりながら進めてもらいたいところだが。





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Last updated  2016.02.15 02:24:34
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