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くれーじーくえいる ぶろぐ

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2008.06.21
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テーマ:ゴルゴ13(71)
 そろそろ第14話以降の放映スケジュールが知りたいところですが、第15話は『海へ向かうエバ』になるらしいとの情報をキャッチしました。ゴルゴ13ととある女殺し屋の出会いと非常な別れを描いた傑作エピソードの一つであり、アニメ化はある意味予想通りかも。エバを演じるのはベテランの田中敦子だそうで、こちらも注目したいところです。さて、他にはどんな話がラインナップされるのか・・・

〔Target.11:デッド・アングル〕  原作:リイド社SPコミックス第66巻収録(1984年初出)

CAST  カッツ・ドーベル:三木眞一郎  ブライアン・スミス:糸博

 夜のアメリカ・ニューヨーク、ジョン・F・ケネディ国際空港。そこに隣接するホテルの一室で、M16A2を素早く組み立てる練習を続けるゴルゴ13の姿があった。組み立てに要する時間は28秒・・・
 回想。野球場のスタンド席で米国防総省のスコット局長およびCIAのロバート局長と接触したゴルゴ13は、ヨルダン国王特使バイール・マハダの抹殺を依頼される。マハダ特使は中東でのCIAの活動を国際法違反として国連に提訴しようとしており、それに乗じた米国務省が国防総省とCIAを牽制して予算の増額を目論んでいるという。依頼者たちは警備責任を回避する目的から、空港内での標的の抹殺を条件として付ける。

 ワシントンの国務省に招かれた一人の若い男。野球帽にストリート風ファッションを纏い、不作法にもガムをクチャクチャ噛んでいる彼の名はカッツ・ドーベル。だが、軽い見てくれとは裏腹に、19歳でライフル競技の世界記録を出し、オリンピックに出場していれば金メダル確実と言われる凄腕のスナイパーである。さらにコンピュータを駆使して世界中の諜報機関のデータベースにもアクセスでき、国防総省とCIAが3日後の6月1日15時にJFK空港に到着するヨルダン国王特使バイール・マハダの抹殺をゴルゴ13に依頼し、それに対して国務省が自分にゴルゴ13の抹殺を依頼することまで事前に調べ上げていた。相手が特使を狙撃できるチャンスは、特別機から降り立ってVIP専用ヘリポートに向かい、ヘリコプターに乗り換えるまでの1分間。ゴルゴ13が特使を狙撃しようとする瞬間に倒すことが国務省からの条件だった。
 カッツはさらにゴルゴ13が特使を狙うための狙撃場所まで特定してみせる。JFK空港の建物の位置関係から、特使を狙撃できるのは貨物センタービルと管制塔真下のGMCルームの2ヶ所。国務省のスミス次官たちと共に空港に向かったカッツは、分析通りその2ヶ所にそれぞれ隠されたゴルゴ13の物と思われる2挺のM16A2を発見する。当日は警戒が厳しくなるため、ゴルゴ13といえども外部から武器を持ち込むことはできず、あらかじめ武器を隠しているだろうとカッツは読んでいた。カッツはどの狙撃場所にゴルゴ13が現れても狙え、且つ相手の射界に入らない、管制塔に隣接する建物の屋上を自分の狙撃場所に選ぶ。次官は管制塔後方の格納庫から狙われる可能性を指摘するが、格納庫はカッツのいる場所を狙うことはできても、正面に管制塔が建っているため特使の到着位置を狙うのは不可能。カッツは絶対の自信を持ってゴルゴ13を待ち構える。「さぁ、やってこい、ゴルゴ13!」

 そして3日後の6月1日。国防長官とCIA長官も立ち会い、特使の到着を受けて厳重な特別警戒態勢が取られる中、ゴルゴ13がついにJFK空港に姿を現した。警備員のチェックを受けるゴルゴ13だが、特に武器は所持しておらず、所持したアタッシュケースには書類とテディベアが入っているだけだった。警備陣はゴルゴ13の尾行を続ける。一方、カッツは予定通り管制塔横の建物の屋上に陣取り、ボルト・アクションの狙撃銃を手にゴルゴ13を待ち構える。国務省側もカッツを援護すべくSWATを配置する。
 やがて15時が近付き、マハダ特使を乗せた特別機が空港に到着。ゴルゴ13は貨物センタービルに向かおうとしていたが、カッツはそれをフェイントと判断、本命の狙撃場所を管制塔のGMCルームと睨む。ところが、貨物センタービルに現れたゴルゴ13はテディベアに仕込んだ爆薬を爆発させて尾行する警備要員たちを混乱させ、その隙に姿をくらましてしまう。
 特別機を降りたマハダ特使はヘリコプターに移乗しようとしていたが、ゴルゴ13はまだGMCルームに現れない。徐々に焦り始めたカッツは、ゴルゴ13が特使を狙えないはずの管制塔後方の格納庫に現れたと知って驚く。その頃、ゴルゴ13は格納庫内に隠していた3挺目のM16A2を組み立てていた。まさか自分が狙いかと判断し、大急ぎで狙撃銃のスコープの照準点を調整するカッツ。その時、格納庫の屋上にゴルゴ13が現れた! カッツはトリガーを引くが、それより一寸早くゴルゴ13の撃った銃弾を浴び、さらに階下で待機していたSWATに誤射されて崩れ落ちる。ゴルゴ13は管制塔と隣接する建物の僅かな間隙を縫って、特使を乗せて飛び立ったヘリを狙撃、ヘリは特使もろとも敢えなく爆発し墜落した。見事に国防総省とCIAにしてやられた国務省は作戦の中止を余儀なくされ、撤収を決断する。
 ヘリの墜落による火災で現場が混乱する中、建物の屋上に横たわる断末魔のカッツ。狙撃不可能と思われた格納庫から管制塔と建物の隙間を縫うというゴルゴ13の予想外の狙撃に自分の完敗を認め、さらに自分の愛用する狙撃銃も予想外の接近戦ではM16の餌食になることを思い知らされたカッツは静かに息絶えるのだった。

 仕事を終えたゴルゴ13は、マンホールを通って空港外に抜け出し、一人去っていく――――――


○○○○○○

 ゴルゴ13シリーズでは定番の凄腕スナイパー同士の対決を描いた本作は、パーソナルコンピュータが広く一般に普及し始めた1980年代を背景に、コンピュータを駆使してゴルゴ13の狙撃地点を割り出して反撃しようとする天才肌の敵スナイパーに対し、相手の予測のさらに裏を掻く用意周到さで依頼を成功させるゴルゴ13の超人的な仕事ぶりが光る傑作です。
 本作ではゴルゴ13にヨルダン国王特使の抹殺を依頼した国防総省&CIAと、それを阻止しようとする国務省の内なる勢力争いがストーリーの背景になっていますが、原作では登場人物の台詞の中で簡単に説明される程度なのに対し、アニメでは何かと困難続きの現在のアメリカの中東政策を織り込んだ設定になっていて、国防総省&CIAがゴルゴ13に依頼するシーンや、双方の関係者がJFK空港での警備にイヤミがましく顔を出してくるなど原作にないシーンを加えて、国防総省&CIAと国務省の暗闘をよりわかりやすく描いた演出になっています。ちなみに、原作ではゴルゴ13は一言も台詞を発しませんが、アニメで原作にないシーンを加えたのはゴルゴ13に一言でも喋らせないと舘ひろしに声を演じさせる意味がないからかなという気も(笑)

 今回ゴルゴ13の前に立ち塞がった若きスナイパー、カッツ・ドーベル。原作ではオックスフォード大学を首席で卒業後、さらにマサチューセッツ工科大学でコンピュータを専攻し、一方で19歳にしてライフル射撃で世界記録を打ち立てたという天才肌の男ですが、アニメでは大学の経歴は端折られています。野球帽にストリート風ファッションという如何にも今時の若者的な見てくれで、国務省の面々の前でも憚ることなくガムをクチャクチャ噛んでいるのが印象的ですが、アニメでは次官の部屋の扉にガムの噛みカスをペッと吐き捨てるなど不作法に拍車が(爆)ちなみに、彼が被っている野球帽は原作ではMLBのロサンゼルス・ドジャースのロゴが入っていますが、アニメではLの縦線が消されて変な柄になっていたのは商標権との絡みでしょうかね。
 カッツはJFK空港内の建物の位置関係から、ゴルゴ13が選ぶと思われる2つの狙撃地点を予測し、そこに隠されていたゴルゴ13のM16まで難なく見つけ出してみせます。原作でのこのシーンはカッツの単独行動で、見つけた銃の部品を手に「俺はこの銃に細工するなんて卑怯な真似はしない。だが、この銃に触れたときがゴルゴ13、おまえの最期だ!」と真っ向勝負を宣言するのが印象的ですが、これはアニメでも入れてほしかったところです。原作では狙撃地点の割り出しをコンピュータを使って進めていましたが、アニメではカッツ自身の明晰な頭脳をより強調する描写になっていた感じがします。
 しかし、ゴルゴ13はカッツがその位置関係から狙撃の可能性を否定した管制塔の後方の格納庫に現れ、予期せぬ相手の行動に一瞬混乱したカッツを倒し、さらにこれまた狙撃の可能性を否定された管制塔と隣接する建物の間を縫って標的の乗るヘリを狙撃するという見事な逆転劇を演じてみせます。ゴルゴ13の病的なまでの用心深さと恐るべき先見能力が遺憾なく発揮された話の一つですが、逆に考えると、ゴルゴ13は国務省が自分に対抗してスナイパーを仕立ててくるのを事前に知ったか予測した上で、相手が予測するであろう最適な2つの狙撃地点にさも自分が現れるように見せかけておいて、相手がまず予測できない一見狙撃不可能なポイントを真の狙撃地点としたという解釈もできそうです。ゴルゴ13に狙撃されて仰け反ったカッツがSWATに誤射されるシーンはアニメのオリジナルですが、これもゴルゴ13がそうなるよう狙って仕掛けたと解釈することもできそう。あと、原作のカッツは自ら愛用するレミントンM700がゴルゴ13のM16に対して優位であることを証明しようとするも、思わぬ接近戦ではM16の方が優位になることを身を以て思い知って死んでいくわけですが、アニメではゴルゴ13が予想外の場所に現れたために当初設定したスコープの照準点を調整し直す手間を強いられて後れを取るという演出になっています。
 ちなみに、今回カッツを演じたのは三木眞一郎。三木氏といえば『機動戦士ガンダム00』のロックオン・ストラトス役で同じく"狙い撃つ男"を演じましたが、「狙い撃つぜ!」「俺は今、無性におまえを狙い撃ちたい!」とかは流石に言わなかったな(笑)

 管理人的に少々残念だったのはラストの特使の乗るヘリを撃破するシーン。まぁ原作がそうなんだからしょうがないのですが、実際には5.56mm弾1発でヘリの燃料タンクを狙撃して爆発させるなんて芸当は例え焼夷徹甲弾を使っても無理なので、ここは無難にパイロットを狙撃して墜落させる演出でもよかったんじゃないかと。ちなみに、このシーンのヘリは原作ではビジネス機でしたが、アニメでは米海兵隊の大統領専用機"マリーン・ワン"としても知られるシコルスキーH-3シーキングになっていました。





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Last updated  2008.08.26 22:43:26
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