テーマ:ゴルゴ13(71)
カテゴリ:東郷農機広報部/ゴルゴ13関連
アニメ版『ゴルゴ13』の主題歌であるNaifu『Take The Wave』をiTunes Storeで購入してみました。1曲150円って安くていいねぇ(笑)
改めてフルコーラスで聴いてみてわかったのですが、アニメで主題歌として使われてる歌詞は2番なんですね。そのうち1番の歌詞に変わるのかなぁ? まぁその前に曲自体が変わるだろうけど(爆) 〔Target.15:海へ向かうエバ〕 原作:リイド社SPコミックス第21巻収録(1974年初出) CAST エバ・クルーグマン:田中敦子 グランパ:有川博 船長:阪修 ヨーロッパへと向かうとある旅客機。夜、その機内で一人の女性がトイレに行く振りをして席を立った。女性は胸のペンダントに仕込んだ細い針で、自分の斜め前の席に座っていたニューヨーク・マフィアの幹部のうなじを一刺しして死亡させる。同行する部下たちや居合わせた乗客には、それはまるで突然の心臓発作で死亡したようにしか見えなかった・・・ "仕事"を終えた女性は、フランス・パリに住むクライアントの"グランパ"を訪ねた。彼女の名はエバ・クルーグマン。ペンダントに仕込んだ針を武器に、証拠を残さず殺しであることすら気付かせないうちに標的を仕留める凄腕の女殺し屋である。相変わらず鮮やかな彼女の手並みに感嘆する"グランパ"だが、幹部の死がエバによる殺しだと察したニューヨーク・マフィアが彼女を捜し回っているとの情報を掴み、ほとぼりが冷めるまで身を隠すよう促す。だが、エバは自分を殺せるような相手がいるとしたらどこに隠れてもムダだとあくまで冷静だった。"グランパ"はそんな彼女の姿を見て、とある殺しのプロの男を思い出す。感情に流されることなく機械のように仕事をこなすそいつの名はゴルゴ13。"グランパ"はエバとゴルゴ13にどこか同じ匂いを感じ取っていた。一方、その名を聞いたエバは微かに表情を変える・・・ エバを始末しようと躍起になるニューヨーク・マフィアの幹部会は、ゴルゴ13に彼女の抹殺を依頼することを決定し、命を受けた部下たちがとある夜の森でゴルゴ13と接触する。標的となるエバの顔写真を見せられたゴルゴ13は一瞬表情を変えるが、あくまで冷静に依頼を聞く・・・ 後日。モナコのとあるカジノにいたエバは、そこにゴルゴ13の姿を見つけ、思いがけない再会を喜ぶ。実は、二人は三年半前に出会った間柄だった―――――― 三年半前、洋上を行く豪華客船に偶然乗り合わせていたゴルゴ13とエバ。だが、ある夜、客船内に時限爆弾が仕掛けられたとの一報が入った。ポルトガル・リスボンの警察当局からの情報によれば、犯人はロンドンでの同時爆破テロに関与したテロリストの一人とみられ、リスボンで客船から下りた際に爆弾を仕掛けたが、その後自殺してしまったという。船長たちは乗客を救命ボートで脱出させる一方、船内に仕掛けられた爆弾の捜索に全力を挙げる。一方、ゴルゴ13とエバは「荒れた海にボートを漕ぎ出すのと、時限爆弾を抱えた船に残るのと、大して変わりはない」と船内に残っていた。やがて、客室の一つで時限爆弾らしきものが発見されるが、爆弾は10分後に爆発するようセットされていた。ゴルゴ13は自ら起爆装置の解除を買って出るが、エバも「もし失敗したときに一人でも道連れがいないと寂しいと思って」と現場に立ち会う。そして、爆発まで残り2分を切った頃、ゴルゴ13は起爆装置の解体を見事成功させたのだった。 「私・・・自分と同じ匂いを持った男に会ったのは初めてなの・・・」改めて対面したゴルゴ13とエバはその夜、お互いの"血の臭い"に惹かれ合うようにベッドで熱い一時を共にしたのだった。 ――――――そして現在。寝室で三年半前のあの夜と同じようにベッドを共にした二人。二度目の偶然の再会を喜ぶエバだったが、ゴルゴ13は「いや・・・偶然じゃない」と呟き、「じゃあな、エバ」と言い残して去っていった。相手が知らないはずの自分の名前を知っていたのを見たエバは、彼こそがゴルゴ13だと察し、自分の置かれた運命を悟って目を閉じるのだった。「さようなら、私の男・・・さようなら、ゴルゴ13・・・」 その後、再びパリの"グランパ"を訪ねたエバはしばらく仕事を休むことを告げ、去り際に首に提げていた仕事道具のペンダントを下水口に投げ捨てていった。 エバは数年ぶりに故郷の島に戻り、殺し屋ではない一人の女性として一時を過ごす。浜辺に憩い、坂道で子どもたちと縄跳び遊びに興じる・・・・・・浜辺で顔馴染みの漁師と会ったエバは言う。「またすぐに旅に出るわ・・・遠いところへ・・・」 その日の夕刻、夕暮れの海を走る一艘のモーターボート。その窓ガラスには弾痕が・・・運転席には銃弾を受けて突っ伏したエバの姿があった。彼女の亡骸を乗せたまま走り去っていくボートを、彼のスコープは静かに捉え続けていた―――――― ○○○○○○ 原作のゴルゴ13シリーズには、ゴルゴ13と彼に縁を持つことになった女性たちのエピソードがいくつかありますが、その中でも凄腕の女殺し屋とゴルゴ13の刹那的な出会いとプロ故の哀しい結末を描く本作は最も評価の高いエピソードの一つです。それだけに今回のアニメ化はある意味当然であると共に、その出来がどうなるかが大いに注目でもありました。 総じて言えば、やはり尺の都合等により原作の雰囲気を完全に出せてはいないものの、要所はきっちりと押さえた良作に仕上がっています。最後のシーンで原作にはない「遠いところへ旅に出る」というエバの台詞を入れてアニメ版なりの寂寥感を出しています。ただ、原作のラストではエバの亡骸を乗せたボートをゴルゴ13のスコープがずっと捉え続けている画が本作の哀しい余韻をさらに引き立てていますが、アニメ版では少々あっさり気味だったのがちょっと残念かも。 エバの"仕事"の描写についてはかなり端折った描写になっており、アニメ版では原作冒頭での飛行機内でのKGB工作員殺しとその後のニューヨーク・マフィアのボス殺しを一つにまとめた展開になっています。また、原作で彼女にマフィア殺しを依頼する男・グラントがアニメ版では"グランパ"という名前でエバの後見人的な人物として登場しています。そういえば、エバの殺しの手口は後頭部のうなじに細い針を刺して延髄を突き心臓発作死に見せかけるというものですが、ゴルゴ13シリーズではこの手の殺害方法が時々出てきますね。 ちなみに、豪華客船での時限爆弾の話ですが、容疑者がロンドン同時爆破テロ絡みになっているのが2008年設定ならではのアレンジでしょうか。また、仕掛けられていた爆弾も原作ではダイナマイトを束ねて時計式の起爆装置と一緒に箱に入れたよくありがちな代物ですが、本作ではガスボンベか何かを改造したでっかい爆発物になってました。 今回エバを演じたのは田中敦子。『攻殻機動隊』の草薙素子役や『Fate/stay night』のキャスター役等でお馴染みの方ですが、今回はどこかゴルゴ13と同じものを持ち、故に彼に惹かれる女殺し屋エバを見事に好演していました。しかし、「3年と6ヶ月と15日ぶり」って細かい覚え方はどこのノインさんかと(爆) そして何よりも・・・ まぁ田中敦子の場合、洋画の吹き替えとかでもそっち系の演技はされてるようなので、YouTubeで一頃話題になった某アニメでの釘○理恵の○ロ声に比べたらインパクトは低いんでしょうけどね(爆) 原作ではエバのベッドシーンは吹き出しの台詞等を入れずに画だけでイメージ的に表現していたので、アニメ版でも原作を踏襲して声なしでやるのではとか予想してたんですが、きっちり声付きで映像化してくるとはテレ東恐るべし・・・(笑) ちなみに、田中敦子繋がりで『攻殻機動隊S.A.C.』シリーズで荒巻大輔を演じた阪修も船長役でちょこっと出演しておりました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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