ジェフリー・ディーヴァー 「静寂の叫び」
[1] 読書日記 この本を読んでいる間は、実に楽しい二日間だった。 ジェフリー・ディーヴァー 1995 「静寂の叫び」<上> (ハヤカワ文庫) ジェフリー・ディーヴァー 1995 「静寂の叫び」<下> (ハヤカワ文庫) を読了。 サスペンス。 聾学校の生徒達の乗るバスをバスジャックし、食肉加工場跡に立てこもった脱獄囚たち と、FBI捜査官たちの、午前九時をスタート地点に真夜中にまで及ぶ人質解放交渉を描いた 作品。 巻末の解説で、茶木則雄氏が書いているように、 <精緻を極める徹底した取材と迫真のディテール> <映像効果を重視した三人称多視点によってもたらされる抜群のスピード感> <ヒネリの効いたプロットとラストのどんでん返し> <「語り=騙り」のテクニック> <読者の思い込みを利用した実に巧緻なミスディレクション> が堪能できる。 読んでも読んでも、まだこんなに面白い本と巡り逢うのだから、存命中は本に飽きること など、無いのだろうと思わせる。