諦念と共感のあわいに~映画『16歳の合衆国』
みなさん、こんばんは。こちらは結構シリアスな作品でした。答えを求めない、提示しない、というか。16歳の合衆国THE UNITED STATES OF LELAND 出演ドン・チードル ケビン・スペイシー ライアン・ゴズリング クリス・クライン レナ・オリン ジェナ・マローン ミシェル・ウィリアムス ケリー・ワシントン シェリリン・フェン 16歳の少年リーランドは恋人ベッキーの知的障害を持つ弟ライアンを刺し殺し、逮捕されて少年院へ。動機を語ろうとしないリーランドだったが、施設の教官パールに心を開き始める。 パール「俺は ただの人間だ。I'm only human, man. 」 リーランド「それって、おかしいよね?その言葉って、人が何か悪いことをした後、言うんだよ。例えば、燃える建物の中から子供を救った人は、絶対“僕はただの人間です”なんて言わない It's funny how people only say that after they do something bad. I mean, you never hear someone say, "I'm only human" after they rescue a kid from a burning building. 」 作家志望のパールをたじたじとさせてしまうリーランドは、とても頭の良い子だ。16歳にして「現実とはそういうものだ」「人生とはそういうものだ」という達観が、出来てしまっている。感情をめったに表に出さず、ガールフレンドから突然別れを切り出されても、怒ることなく現実を受け入れる。その一方で、偶然知り合った家庭の主婦や、ライアンの悲しみに深く共鳴する繊細さを持っている。そんな少年が、悪意や害意を持つとは到底思えない相手の命を絶ってしまう。近親者の死で、自分も悲しんだ経験があるのになぜ?彼女への恨みが歪んだ形で出たのだろうか? 通常の作品ならば、作中の登場人物-本作品の場合パール-に殺害理由を探らせて終わりだろうが、展開はそうならない。リーランドとパールの会話場面のみでなく、事件の関係者達の現在と過去をフラッシュバックで描きながら、大人も子供も不完全な一人の人間に過ぎないことを綴っている。 本作品は何かを提示したり訴えたりする意図で作られたものではない。映画を見た者が感じることは、おそらく十人いれば十人違うのではないか。アメリカのサバ―ビア(郊外族)が抱える孤独、殺人に理由があれば許されるのか否か、家族の亀裂、フィクションと現実のバランス、何が人生において大事なのか、等々。 明確な意図を打ち出さないだけに、かえってそれぞれの心にかかる作品となるだろう。 ライアン・ゴズリングは、考えていることがまるでわからない、二面性のある難しい役をよくこなしていた。16歳の合衆国 [ ライアン・ゴズリング ]価格:1100円(税込、送料無料) (2020/12/28時点)楽天で購入【hanaさんセレクト!詰込みMAX4,000円OFF対象】【期間限定!521円OFFクーポンご利用で1,998円】お客様のお声から生まれた美シルエット暖かデニム XS/S/M/L/LL/3L/4Lサイズ リラックス裏起毛デニムパンツ レディース/[メール便送料無料][代引不可]価格:2519円(税込、送料無料) (2020/12/28時点)楽天で購入