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カテゴリ:哲学
createとmakeは違う。 同じ「つくる」といっても、前者は「創る」…何もないところから形のあるなしを問わずつくりだすこと。後者は一般的に「作る」と訳出される言葉。 真っ白なキャンバスに絵を描くのもcreateだろう。 趣味で絵を描き始めて間もなく一年。パソコンで絵が描ける時代。 5分もあれば上のような絵ができあがる。
レシピも特に何もないところから、オリジナルのメニューを作る。これもcreateだ。 市販されている冷凍食品をレンジでチンするのは単にmakeするに過ぎない。 手間ひまかけて創る料理ほど楽しいものはない。 何ができるか分からないけれど、できあがったものが最高に美味しければそれもまたうれしい。
マラソンも実はひとつの作品だ。 スタートからゴールまでのドラマをランナーたちはcreateすることになる。 ベテランのランナーなら、ああしようこうしようというイメージが既に頭の中にあって、 ある程度思い通りに走るのかも知れない。 初めてマラソンにチャレンジするランナーなら、全く白紙の状態からシナリオを創って行くことだろう。走り終わるまでは未知の物語なのだ。
旅や冒険をcreateすることも至福の時間。 出会いと別れ、未知なるものへの挑戦、さまざまな発見、トラブルの続出…日々ありとあらゆるドラマが創り出される中で、自分という人間を再発見する、それが旅であり冒険なのだ。 旅・冒険に出発するまでいろんな計画を立てている時が、実際一番楽しいのだろう。 日常を非日常化する手段として旅に出る・冒険をする。 若い人たちにはどんどんやってもらいたいと思う。
詩や俳句・短歌、小説やエッセイを書く。ことばをつかって何かをcreateするのも楽しい。 自分の中にあるものを外に出す(=アウトプット)するのは、決して簡単なことではない。 それまで自分にインプットされてきたこと(経験・知識・情報・思想など)が表現されるわけでもあるから、書かれたものが自分自身の今の姿を顕著に表しているといってもいいのだろう。
創造的生活(creative life)を送ることが自分自身の人間性を豊かにしてくれる。 何かを与えられるまでじっと待っているのでは時間がどんどん過ぎていってしまう。 与えられたものをただ受け入れるだけの受動的な生き方では恐らく不満が残る。 たった一度限りのこの世での人生、満足のできることなんて恐らく限られているに違いない。 人生の質(quality of life)を高めるために、積極的に、自分なりに、何かを表現しながら生きていきたいと思う。 自らいろんなものを求め続け、何かに働きかけ、行動を起こしていく、そんなcreativeな生き方がまさに理想である。 ハングリー精神はあるか、チャレンジ精神(challenger's spirit)はあるか、 常に「何くそ」と思って前進しているか、全力で物事に取り組んでいるか、 命が喜ぶ生き方を実践するのなら、そういったことをいつも自分に言い聞かせておきたい。
(Illustration: "Fantasy Ride" by Kay) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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