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カテゴリ:SONGS
哀しみの我等
Most of Us Are Sad / Eagles
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人生とは辛いもの。 そうやって割り切って考えていた方が気持ちの上では楽なのかもしれない。 変にいいことが起こるのを期待してあとから落胆するよりは、最初から最悪の結末を予期していた方がいくらか救われるという考え方もあるだろう。 期待を裏切られるよりは最初から何も期待しないということだ。 暗澹とした未来しか見えない今という時代。 大人だけでなく、子供にとっても夢をもてない時代なのだろうか。 自分の影として生きてきたことに気づいた時にはもう手遅れ。 真の自分の姿さえ分からずに、今まで生きてきた自分は偽者だったということ。 それはあまりにも悲しい。 唯一の救いは「愛」。 愛があればこそ前に進んでいける。
哀しみは決して消せるものではない。 哀しみは哀しみとして死ぬまで自分の中に巣食い続ける。 でもその哀しみを乗り越えて人はみな前進し続けるしかない。
暗闇の中を手探りで進んでいくように、 先が見えない時期がある。 でもきっといつか一条の光が見えてくるはず。 夜が明ける時すべては解決する。 みんな最後はうまく行く。そう信じてひた進むしかないのだ。
(Illustration: "Hill Climber" by Kay)
Eaglesが1972年に発表したデビューアルバム。 邦題は「イーグルス・ファースト」 ジャクソン・ブラウンが提供した「テイク・イット・イージー」や、ノリのいい「ピースフル・イージー・フィーリング」などカントリーフレーヴァー漂うロック。 元はリンダ・ロンシュタットのバックバンドから始まり、ロック史上に残るかの名曲「ホテル・カリフォルニア」で頂点を極めた。70年代後期から80年代にかけて、新世代の「ウエストコーストロック」というジャンルを確固たるものにしたのも彼らの業績あってのことだろう。 「哀しみの我等」はランディ・マイズナーがヴォーカル。イーグルス最年長であったが、「ホテル・カリフォルニア」を最後にイーグルスを脱退。ソロ活動に入った。 独特のハイトーン・ヴォイスが耳に心地よい。「テイク・イット・トゥ・ザ・リミット」や「素晴らしい愛をもう一度」など、彼のナンバーにはメロディアスな曲も数多く残っている。 人はみな悲しいものだけれど…と歌う彼自身にも、なぜか悲哀を帯びた孤独な影が感じられる。 しかし、彼の場合は、決して悲観主義者などではなく、一度は現実をありのままに受け入れた上で、常に前向きに進んでいく力強い生き方を求めつづける求道者なのだろう。 限界を乗り越えてでも、ひた進む永遠のロッカーに乾杯! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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