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2007.09.12
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テーマ:ニュース(99469)
カテゴリ:回想
【東海豪雨】

 

2000年9月に東海豪雨があった。当時私は愛知県西春日井郡西春町(現北名古屋市)に家を構え、妻と娘と3人で生活していた。勤めていたのは愛知県立新川高校。豪雨のため学校のすぐそばにある新川の堤防が決壊、学校は床上浸水。生徒たちの家の多くも被害に遭い、水害というものの恐ろしさを初めて知る機会となった。

以下は、その当時勤めていた学校で発行していた個人通信からの記事である。ちなみに、この記事は当時の学校長の目に留まり、愛知県に水害の被害報告書とともに提出された。


≪2000.9.12 東海豪雨を振り返る≫

まさかこんな被害が広範囲に及ぶとは思いもよらなかった。1000年に一度のミレニアムに、100年に一度の集中豪雨がやって来るなんて誰が予想しただろう?「新川」の名を全国に知らしめることになった今回の堤防の決壊、それが新川高校の対岸東側すぐそばの所で起こっていたのだ。

雨の上がった翌朝、決壊現場の近くまで行ってみた。テレビのニュースが何度も映し出していた現場をまのあたりにして、その生々しさに鳥肌が立った。対岸の街ではまだ水が大人の肩辺りまであって、多くの住民が依然あちこちで避難をしている。自衛隊は堤防の復旧作業を引き続き行っていた。道路も鉄道も洪水で寸断され、西枇杷島の変電所が浸水しているため、新川高校を含め多くの所で電気は停まったまま、断水状態の箇所もかなりあるという。学校近くの田んぼも水場川の氾濫で水浸し、川沿いにはドラム缶や車のバンパーなどいろんなものが流されてきてガードレールでせき止められていた。赤とんぼの群れだけが何事もなかったかのように気持ちよさそうに青空の下を飛びまわっていた。


ドキュメント 2000.9.11~15 東海豪雨がもたらしたもの

9月11日、午後6時、同僚の先生の車に便乗させてもらって、すでに一部冠水状態となった学校周辺の道路を恐る恐る帰宅。一日中降り続いた雨はまたたく間に辺りを一面の海に変えた。

9月12日午前3時ごろに目が覚め、テレビのニュースを見ていたが、午前5時過ぎ、庄内川が氾濫している映像を見て西春町役場に電話すると、町内放送で全住民約3万3000人に避難命令を出していたという。慌てて妻と子供を起こし、寝袋や食糧、飲料水を車に積んで、すぐ近くの西春小学校への避難を試みた。幸い、数時間後に避難命令は解除され一時はホッとしたものの、雨が断続的に降っているということもあり、間もなく庄内川や新川の堤防が至る所で決壊して、大津波が押し寄せてくるのではないかと怯えながら、ずっとテレビに釘付けになっていた。

洪水の恐怖にかなり神経質になっていたせいか、飲食物もほとんどのどを通らず、約15時間テレビの前でニュースを見続けた。近くの五条川もひょっとして決壊しているかも知れないということで、油断はできなかった。

夕方には雨が小康状態になり、大雨警報が解除されたが洪水警報は依然としてそのままだった。緊急連絡網で学校が休校になったことを知る。町内放送はその後何も知らせてくれなくなり、電話の回線が混雑していたせいで通話不能の状態が断続的となった。

名鉄がストップしたままで、そこら中まだ浸水していたし出勤することは不可能だった。新川町、名古屋市西区、西枇杷島町、清洲町、春日町、師勝町など、なじみのある地名が全国ニュースで流れている。これらの地域は避難勧告が出されたままで、生徒たちや他の先生方の安否が気遣われる。鉄道はマヒ、一般道も要所要所で冠水、幸運にも近くのスーパーは営業していて食糧は手に入れることができた。

時間とともに浸水家屋数が増えていき、避難世帯数もどんどん膨れ上がる。土砂崩れでの死者も出たという。電気やガス・水道などのライフラインがかなりの地域でストップしてしまっている。何よりもテレビの情報が頼りだった。夜には雨が止んで、月も雲間から出ていた。虫の鳴き声にホッとする一方で、これから一体どうなるのだろう、という不安も消えなかった。

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(写真:冠水状態となった西枇杷島町内の道路。写真提供:asahi com.)



翌13日は晴れ、水浸しのグランドでは、体長10センチほどもある巨大なタニシが元気よく水中を這い回っていた。

校舎内に入ってすぐ気づいたのは、廊下の壁、床から約20センチほどの所にくっきりと残されていた床上浸水の跡を示す線だった。1階の廊下、各教室、クラブの部室などにまだ残っている水をかき出す作業が始まる。町内はまだ避難勧告が出されているにもかかわらず、全体の約3分の1たらずの生徒たちが登校。まだ浸水している道路もあったというのに、危険を承知の上で学校にたどり着いた者も中にはいた。

各クラスごとに手分けをして清掃の開始。大量のごみが外部から学校敷地内に流されてきて、校内にあったいろんなものがあちこちに散乱している。体育大会の立て看板の何枚かがグランドの隅の方にまで流され、ポツンと浮かんでいたし、柔道場の畳はしばらく水に浮いていたのかバラバラの状態。剣道の防具がその上に無造作に散らばって、混沌とした状態は水害の凄まじさを物語っていた。

14日も晴れて蒸し暑くなった。浸水した地域の水をポンプをつかってくみ出す作業が中部建設局によって行われ、大半の地域で水はなくなっていった。しかし、朝の時点で新川町の一部ではまだ肩まで水があったという。新川高校生2年生のあるクラスでボランティアをやろうという動きがあり、生徒会執行部を中心にして本部を学校に設置。新川町阿原地区のごみを拾い集め、被害状況を確認した上で、各家庭のゴミ出しや家具の運び出しなどを手伝っていた。

こちらは自転車で走り回ってボランティア活動の観察も含め周辺をパトロールすることにした。屋根まで浸かってダメになってしまった車を押していく人もいる、汗と泥にまみれて家の掃除をする主婦もいる。我々も残っていた校内での作業を再開する。1階の倉庫はトイレットペーパーやストーブなどがしまってあったが、それらを梱包していたダンボール箱は濡れて大量のごみとなり、トイレットペーパーも廃棄処分。倉庫の隣がトイレで、小さな窓があるだけの倉庫は汚物の臭いも入り混じり、汚水を出した後クレゾール水で消毒を実施した。柔道場の畳を表に出す。水をたっぷり吸った畳は重すぎて一人では持てないくらいの重さになっていた。どれもこれも大変な作業だけど、これが天災だけに誰を責めることもできない。




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(写真:西枇杷島町立古城小学校)

午後には、13日に登校できなかった数名の生徒で連絡のつかなかった者の安否を確認するために、名古屋市西区の山田地区・中小田井地区の避難所をいくつか訪ねてきた。大半の人が既に自宅に戻り復旧作業を開始していたために、避難所には彼らの姿はなかった。コミュニティセンターや地元の小・中学校ではパンやジュース類の食糧の配給が行われ、貯水タンクが設置されていた。昨日は不足していた飲料水・食糧だが、避難民が減りだしてから食糧が余り始めたという話である。行政のちぐはぐな対応がここでも目立つ。

動かなくなって乗り捨てられた車が原因で、街は至る所で車が渋滞、乾き始めた道路上では赤茶色や黄土色の土煙が風に舞い、ヘドロの混じった土の不快な臭いに加え、捨てられたゴミの悪臭も入り混じり独特の臭いが漂っていた。先月施行された新しい条例によるゴミの分別で一躍話題になった名古屋市だが、今更分別に関してそんな細かいことを言う者は恐らく誰もいないだろう。

通りに捨てられていたのは、畳、布団、家具、冷蔵庫・洗濯機などの電化製品、中にはまだこぎれいなステレオセットやコンピュータもある。粗大ゴミのオンパレードで、ある狭い道では出されたゴミの山が邪魔してゴミ回収のトラックも入って来れない。小さな商店の前を通る。店のほとんどすべての商品がゴミの山と化している。

サークルKの前を通ると、アルバイトの従業員がペットボトルのジュースのふたを1本ずつ開けてその中味を用水路に捨てていた。衛生上仕方ないことなのだろう。信号が停電で動かず、警察が交通整理をせざるを得ない。何よりもまずライフラインの復旧を急がなければ…。

帰り道、丸中橋から新川の決壊現場を見ると、決壊した堤防100m部分の修復がほぼ完了していた。次にまた集中豪雨があった時にこの堤防は完璧と言えるのだろうか?空はヘリコプターが慌しく、けたたましく行き交い、どこかで時折サイレンが鳴り、車の往来もだんだん激しくなってきた。これも復旧の兆しなのか?

15日、敬老の日。出勤途中に庄内緑地に寄ってみた。庄内川の氾濫でテレビのニュースに映っていたCBCの自動車学校のすぐそばだ。教習所は車が全て浸水してしまってはしばらく教習もできまい。緑地では、一面の緑が美しかった芝生の広場が堆積した土砂の山となり、どこからかプレハブ小屋が流れてきてひっくり返っている。サイクリングロードも同じく泥とゴミの山で覆われ、歩行者すら通れなくなっている所もある。テニスコートのフェンスは土砂で潰され、ネット全面には草やゴミがまとわりついていた。陸上競技場は堆積して乾いた泥に亀裂が入り、まるで干上がってしまった沼のようでもある。庶民の憩いの場は、もはや公園ではなく、今は我々に水害の凄まじさを物語る場所となっていた。

新川高校はこの日の午前に電気と水道が復旧。野球部員たちがグランドの環境整備に励んでくれていた。16日から授業が再開される予定であるが、柔道場と作法室の畳など、まだ乾燥させる目的で外に出してあるものが一杯ある。浸水した1階で消毒が済んでいない部屋とトイレ等の消毒作業も残っている。 

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(写真:水が引き始めた西枇杷島町内で)


電気やガス・水道が戻ったとしても、まだ人々の生活は完璧に元に戻れると言うわけでもあるまい。被災者の中には心に大きな傷跡を残した人が多々いるはずだ。被災地域、避難所を実際に訪ねてみて、災害は決して一時的なものではないということを知る。たとえ一瞬のものであっても、それは人々のその後の生活に重くのしかかり、彼らの心の中に深く残る。阪神大震災の時にもあったように、突然のショックや恐怖が元で起こるPTSD(心的外傷後ストレス障害)の症状に悩まされ、眠ることもできなくなり、彼らに精神的に大きなダメージを残すケースも懸念される。被災者の心のケアも必要になってくるだろう。            

日照り続きの日本列島だったが、台風14号(通称サオマイ)は秋雨前線の活動を活発にし、次から次へと湿りを帯びた空気を呼び寄せて東海地方に大量の雨を降らせた。地球温暖化による異常気象の1ケースとも思えなくもない。百年に一度と言いながら、近い内に再びこのような豪雨がないとは言い切れないのだ。確かに、恐ろしいことかも知れないが、いつかまたこのような水害がどこで起こるだろう。だが、災害から学ばなければならないことも数多くある。今後、我々が平穏に安心して暮らせるために、いろんな教訓が生かされるべきだと思う。「災害は忘れた頃にやってくる」ものだからだ。

今回の水害で亡くなられた方のご冥福を心からお祈り致しますとともに、被災された方々及びそのご家族に対して、謹んで水害のお見舞いを申し上げます。一刻も早く復旧されますようお祈りしております。






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Last updated  2007.09.12 22:10:34
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