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テーマ:小売業(885)
カテゴリ:流通・小売業
イオンのお膝元で、果敢に勝負を挑んでいる小さなローカルスーパーを取り上げた記事を目にしました。
1947年創業の「スーパーサンシ」です。 四日市市内に13店舗を構え、売上は402億円と、失礼ですがイオングループの足元にも及びません。 このサンシが強みとするのが、商品を自宅まで届けるネットスーパーです。 サンシは既に40年前に、イオンへの対抗策として宅配サービスをスタートしているそうです。 そして、90年代後半にはネットによる受注を開始しています。 イオンのおひざ元の四日市市においては、世帯数の約6%がスーパーサンシのネットスーパーを利用しているということです。 過去10年間は二桁成長を続けており、コロナ禍の影響もあってさらに売上は伸びているそうです。 また、特筆すべきはネットスーパー事業が黒字化しており、営業利益は実店舗よりもネットスーパーのほうが2~3%高いということです。 これは、事前に受注した商品を取り扱うので、値引きや破棄のロスがリアル店舗と比べて低いことや、接客もレジも不要なので、コストも実店舗より低く運営できるという点があります。 とは言え、そう簡単に黒字化出来るかというと、そうでもありません。 サンシは独自の工夫によって、ネットスーパー事業の黒字化に成功しているということです。 これは、月会費制にした点や、自社配送を行っている点などがあげられます。 ネットスーパー用の月額会費を、利用者に負担してもらうことで、利用頻度が増して客単価が上がったということです。 また、自社配送にすると、物流業者への支払い負担がなくなります。 自前で物流の仕組みを構築し、宅配ボックスの設置などで再配達をなくすなど、効率化を図っています。 私は大昔に、営業でこのスーパーサンシを担当したことがあります。 1年間だけでしたが、その当時はネットスーパーの取り組みを行っているとは全く知りませんでした。 商談も厳しく、場合によっては帳合外から荷物が流れてくるなど、なかなか扱いに手を焼いた企業でした。 その企業が今やこのような姿になって、記事で目にするとは、何とも不思議なものです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年03月08日 18時14分31秒
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