NHKBSプレミアム、というのは、普段でも、
穴埋め番組みたいな番組の繰り返しが多いんですが、
お正月は特に、そういう番組ばかり。
その中で、『新春TV放談2012』という特番を見ました。
あのNHKで、民放を含めた全番組をテーマに放談、
しかも、どちらかというと民放主体で活躍している、
鈴木おさむ、秋元康、関根勤、大根仁、小島慶子が参加という、
へぇ、NHKも、こういうことやるんだぁ・・という印象でしたね。
政治討論のような、なんとも政府サイドに立ったものでなくて、
NHKにしては、最大限、「結論の誘導」がなく、新鮮でありました。
秋元氏の「家政婦のミタが受けたのは、どんな内容なのか、
想像つかないところではなかったか」という意見も、なるほどでしたし、
大根仁氏の「『カーネーション』ここ数年の朝ドラの最高傑作」と、
主演の尾野真千子さんの才能も含めて絶賛していたのも、
おうおう、同じ価値観でみている人もいるわい、といい気分でした。
彼のこと、知らなかったんですが、他の発言を聞いても、
かなりのシャープな人で、今後、要注目です。
ちょっと、そうかな~感があったのは、
最近、TVの視聴率が下がっていて、
「テレビ離れが進んでいるのでゃないか」というテーマの時。
みなさん、「今は、録画して見る人も多いし、PCでみる人も多いし、
視聴率のあの数字は、必ずしも実際に見ている人の数字ではない」
とか「すぐ、テレビ離れが進んでいる、みたいなことを、
言いたがるオヤジ媒体が多すぎる」等と言う話に終始して、
結局、番組の質が劣化している、という話に進むのを、
上手にかわしてしまっていたんですね。
視聴率の数字というのは、そもそも最初から
相当にいいかげんなものであるし、でも、その数字に、
誰よりも右往左往して、小手先の安易な「受けそう」感だけで
番組を作り続け、確実に「番組の劣化」と「大人のテレビ離れ」が
進んでいるというのに、まだ、その現実を受け止めようとしない、
TV業界の人ならでは・・ということなんでしょうかねぇ。
毎日、TV局の打ち合わせ室で、業界の人とばかり付き合っていると、
どんなに優秀な人でも、その辺の「客観性」が、
欠落してくるのかも、とも思いましたね。
せっかくの年に一度の番組であるならば、
業界人以外の人も、討論に入れておけばよかったのに。
そういうことができないのも、
業界の空気に浸りっぱなしの、番組作りの感性かな・・
なあんて、生意気に思いましたが。
秋元康曰く、今後のTVに期待されるものは、
「まさか」だそうです。
さすが、というか。
これ、他にも、応用できそうです・・。