スイッチ一つでコミュニケーション!~スキャン入力やモールス信号の原理~
映画『崖の上のポニョ』、見に行ってきました。ジブリの中では「となりの山田くん」をほうふつとさせる、ほんわかとした映画でした。(^^)この映画の中で、ライトの照明ON,OFFで言葉を伝えるシーンが出てきました。ちょうどこの間、ICTの研修で「スイッチ一つで選択・決定」する技を習ってきたのでそれと重なりました。障害の重い子の場合、任意で動かせる体の部分がとても少なく、指さしや、キーボードによる選択・入力はおろか、2つから選ぶなどの2ボタンによるコミュニケーションですら難しい場合があります。2ボタンの押しわけができるなら、言葉が話せなくても「Yes」「No」の意思表示はできるわけですが・・・。そのような、自発的なコミュニケーションがかなり難しいケースについては、どうすればいいのか、というのをずっと悩んでいました。「何か、本人にとって確実なコミュニケーションの手段というものはないのか」と。その答えの一つが、1つのボタンを押すだけで「意思表示」ができる、「スキャン入力」です。(詳しい用語は、もしかすると違うかもしれません。)これは、回転ずしで、回っているおすしから好きなものをとるときがわかりやすいです。キモは、★自動で回っている選択肢です。自分の選びたいものがくるまで待ち、来たときにボタンを押せば、自分の意思を反映することができるのです。この入力に対応したソフトも一部でつくられており、今まで知らなかっただけに、すごい驚きと感動でした。私が教えてもらったのは神戸の大前先生です。 そうそう、モールス信号も、1つだけで「BAKA」などの言葉を作り出すことのできるすごい発想です。どういう原理なのかまだ調べていないのですが、私の予想では、「音楽のリズム」の原理を使っているのではないかと思っています。たとえば、「タタタタタタ」という、6連符を標準として、6この点で文字を表す点字のように、何番目のタイミングで音や光を発したか、で「A」とか「B」とかを表現するのではないかと。・・・ちょこっと調べてみました。→Wiki「モールス符号」たくさん情報が出てきたので面倒くさくてほとんど読んでませんが、(^^;)「短点と長点の組み合わせだけで」と書いてあるので、私の予想は外れ。「トン」という短い音と、「ツー」という長い音の組合せのようですね。それにしても、1つの出力装置でコミュニケーションを図るなんてことも、工夫次第でできるものですね。こういう、「できること探し」が実際に進んでいくと、特別支援学級(障害児学級)担任としては、とてもうれしくなってきます。(^0^)そうそう、重度の障害がある子のためのスイッチ製作や市販のおもちゃの改造について、研修先で買った次の本を読み終えました。はんだごてをつかったり、実際やるには技術が要りますが、「こんなこともできるんだ!」と目からウロコが落ちる本です。『障がいのある子の力を生かす スイッチ製作とおもちゃの改造入門』( マジカルトイボックス /畠山卓朗、 明治図書、2007、2260円)※楽天では送料無料です。(^^)著者の方々の団体のリンクも貼っておきます。 マジカルトイボックス