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いねねの趣味三昧(昆虫・野鳥・古寺巡り・読書・木工・語学など)

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2024年06月11日
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万雑709_万葉集に載っている柿本人麻呂の歌_13


次は、持統天皇十年(696年)7月10日に高市皇子が薨じた。その皇子の殯宮の時に、人麻呂が作った
長歌(199)と短歌2首(200、201)です。

※_高市皇子は天武天皇の皇子


199_「かけまくも ゆゆしきかも 言はまくも あやに恐き 明日香の 真神の原に ひさかたの 天つ御門を 恐くも 定めたまひて 神さぶと 岩隠ります やすみしし 我が大君の きこしめす 背面の国の 真木立つ 不破山越えて 高麗剣 和射見が原の 行宮に 天降りいまして 天の下 治めたまひ 食国を 定めたまふと 鶏が鳴く 東の国の 御事士を 召したまひて ちはやぶる 人を和せと まつろはぬ 国を治めと 皇子ながら 任けたまへば 大御身に 大刀取り佩かし 大御手に 弓取り持たし 御軍士を あどもひたまひ 整ふる 鼓の音は 雷の 声と聞くまで 吹き鳴せる 小角の音も 敵見たる 虎か吼ゆると 諸人の おびゆるまでに ささげたる 旗の靡きは 冬ごもり 春さり来れば 野ごとに つきてある火の 風のむた 靡かふごとく 取り持てる 弓弭の騒き み雪降る 冬の林に つむじかも い巻き渡ると 思ふまで 聞きの恐く 引き放つ 矢のしげけく 大雪の 乱れて来たれ まつろはず 立ち向かひしも 露霜の 消えなば消ぬべく 行く鳥の 争ふはしに 渡会の 斎宮ゆ 神風に い吹き惑はし 天雲を 日の目も見せず 常闇に 覆ひたまひて 定めてし 瑞穂の国を 神ながら 太敷きまして やすみしし 我が大君 皇子の御門を 神宮に 装ひまつりて 使はしし 御門の人も 白たへの 麻衣着て 埴安の 御門の原に あかねさす 日のことごと 鹿じもの い這ひ伏しつつ ぬばたまの 夕に至れば 振りさ放け見つつ 鶉なす い這ひもとほり 侍へと 侍ひえねば 春鳥の さまよひぬれば 嘆きも いまだ過ぎぬに 言さへく 百済の原ゆ 神葬り 葬りいませて あさもよし 城上の宮を 常宮と 高くまつりて 神ながら しづまりましぬ しかれども 我が大君の 万代と 思ほしめして 作らしし 香具山の宮 万代に 過ぎむと思へや 天のごと 振り放け見つつ 玉だすき かけて偲はむ 恐くあれども

※_「言葉に出すことも憚れる、口に出して言うのもまことに恐れ多い、明日香の真神の原に、(ひさかたの)天の宮殿うを、恐れ多くもお定めになって、神となられ岩戸の中に隠れ給う、(やすみしし)我が大君天武天皇がお治めになる北の国の、真木が聳え立つ不破山を越えて、(高麗剣)和射見が原の、行宮におでましなって、天下を治め給い御領土を安定させようと、(鶏が鳴く)東の国の、 軍卒をお召しになって、凶悪な者どもを帰服させよ、従わない国を治めよと、皇子の御心のままにお任せになったので、皇子は御身に大刀を取り佩かれ、御手に弓をお持ちになり、軍卒を呼び集められ、統御される鼓の音は、雷の声かと聞くほどで、吹き鳴らしている角笛の音も、敵を見て猛り立つ虎でも吠えるのかと、人々が怯えるまでに、高く掲げ紅の旗の靡くさまは、(冬ごもり)春になると、野という野に付けてある野火が、風につれて靡くのにも似て、手に持った弓の筈の音は、雪の降る冬の林に、旋風が吹きまくるかと思うほど、聞くのも恐ろしく、引き放つ矢の間断なさは、大雪のように乱れ飛んで来るので、従わずに刃向っていた敵も、(露霜の)消えるなら消えてしまえとばかり、(行く鳥の)先を争って戦うその際に、伊勢国渡会郡の神宮から、神風で敵を混乱させ、天雲で日の目も見せず、真っ黒に蔽い隠して、鎮定なさった瑞穂の国を、神としてお治めになって、(やすみしし)我が大君高市皇子が、天下の政務を御執りになったので、永遠にそうあるだろうと(木綿花の)めでたく栄えている時であったのに、我が大君皇子の宮殿を、神の宮として飾り立て、妃ごろ召し使っておられた宮殿の従者たちも、真っ白な麻の喪服を着て、埴安の御門の原に、(あかねさす)昼は毎日、鹿のように這い伏して、(ぬばたまの)夕方になると、宮殿を振り仰ぎ見て、鶉のように腹ばい回りお仕えするが、お仕えのしがいがないので、春鳥のように咽び泣いていると、悲嘆も止まないので、悲しい思いもまだ果てないのに、(言さへく)百済の原を通って、神として葬り奉り、(あさもよし)城上の宮を、永遠の宮殿として高々と造り営んで、御自ら神として鎮座なさった。しかし我が大君が、万年までもとお思いになって、作り給うた香具山の宮殿は、永久になくなると思われようか、大空のように振り仰ぎ見て、(玉だすき)心にかけてお偲び申し上げよう、恐れ多くはあるが」と歌っています。


200_「ひさかたの天知らしぬる君ゆゑに日月も知らず恋ひわたるかも」
※_
「(ひさかたの)天を治められた皇子ゆえに、月日の過ぎるのも分からずに恋い続けているよと歌っています。


201_「埴安の池の堤の隠り沼の行くへを知らに舎人は惑ふ」
※_「
埴安の池の堤の隠り沼のように、先のことも分からず舎人は当惑している」と歌っています。

 

以上 
                                 






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最終更新日  2024年06月11日 22時03分35秒
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