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カテゴリ:ビジネス・経済・政治
尖閣諸島の帰属について、
日本・中国・台湾が三つどもえの状態です。 日本は「そもそも明治年間から日本に帰属しており、 尖閣諸島について領有権の問題はない」と主張しており、 領土問題化している中国や台湾を牽制しています。 でも果たして本当に領有権の問題はないのか? あの諸島は中国大陸から続く大陸棚の中に位置しており、 日本の領土である沖縄との間には海溝が横たわっていると聞いています。 つまり地政学的にいえば、 中国側に帰属することの方がむしろ自然なんです。 そもそも明治年間に日本に帰属した、とありますが、 それ以前はどうだったのか。 歴史をひもとけば、岩礁に毛の生えた程度の無人島ですから、 発見はされていたとしても、誰も顧みなかった諸島だったようです。 ところが日清戦争で日本が勝利し、 戦勝国の恩典として大陸の一部や台湾の割譲を受けたのですが、 そのときに東シナ海全般も日本が領有することになり、 その中にたまたま尖閣諸島も入っていたわけです。 つまり中国や台湾にしてみれば、 自分たちの領有を主張する間もないまま、 日本が根こそぎ略奪していった…。 それから約50年。 日本が第二次世界大戦で連合国に屈服し、 無条件降伏した瞬間、日本が領有していた中国の一部や台湾は その所有が剥奪され、元々のさやに収まりました。 その瞬間、尖閣諸島の領有権も曖昧なものとなったわけです。 現実は沖縄とともに米国の管理下に置かれ、 その後、日本に返還されたという経緯はあるそうですが、 しかし中国や台湾からみれば、米国による占領も 「どさくさのうちにやられた」と受け取っていることでしょう。 国家同士の主義主張の対立は、 結局「自分の国さえ良ければそれでよい」 というエゴイズムの対立です。 エゴであればあるほどお互いの対立は深まります。 そうではなく、相手の不安や希望を自分ごとのように考え、理解する。 そういうことでなければ、折り合うはずありません。 日本が「尖閣諸島に領土問題はない」と言えば言うほど、 彼らの神経を逆なでしていることに、 そしてそれがすべての対立の基軸になっていることに そろそろ気づくべきです。
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最終更新日
2012年04月22日 19時11分31秒
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