カテゴリ:遊遊漢字学が楽しみ♪
毎週日曜日のお楽しみ、漢字学者阿辻哲次氏の日経連載「遊遊漢字学」。 このところ「膾炙(かいしゃ)」、「曲学阿世(きょくがくあせい)」、「恭喜発財」といった、いかにも中国らしい難しい漢字を使った言葉が続きましたが、本日阿辻先生が取り上げたのは「雪」。 「雪」なら日本人が小学校の低学年で習う漢字。この字を知らぬ人はいないと思われます。おりしもシベリアの寒気団に上空をすっぽり覆われてしまった日本列島。今週初めには首都圏でも10センチ~20センチの降雪に見舞われ、大混乱したばかり。 当地北陸富山でも、このところの暖冬にすっかり慣れてしまったところへやって来た一晩1メートルのドカ雪に、改めて雪国の定めを思い知らされたばかりのところでした。 ・・・その「雪」ですか。(苦笑! 先ほど「雪」という字は、日本人ならまず知らぬ人はいまいと言いましたが、「雪」という漢字は「雨」の下に鳥の「羽」を描いており、凍った水滴が鳥の羽のように空から舞い落ちて来るさまをかたどった象形文字であるってこと、ご存知の方は少ないんじゃないでしょうか。 西暦100年に出来た中国最古の字書「説文解字」(こんな時代にすでに辞書が表されていたとはまったくの驚きです)には、「雪は冰(こおり)の雨なり、物を説(よろ)こばせるなり」と表されているのだとか。 ここに出て来る「説」は「悦」(よろこぶ)の意で、「雪(セツ)」を「説(セツ)におきかえ、されに「悦(エツ)」に置き替えて用いるようになったことから、「雪」には「悦」(よろこぶ)と同義の意味もあって、万物を喜ばせるものであるという解釈ができるのだと阿辻先生は教えてくれています。 ・・・ほぉ~、それで雪が降ればイヌは喜んで庭を駆け回るのだとも。でも先生、こたつで丸くなるネコについては、いかが解釈します?(笑! ましてやこれでもか、これでもかと降り続く今冬の雪に難儀する我々雪国に住む者にとっては、とても「悦」(よろこぶ)の境地にはなれそうにありません。 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年12月24日 10時30分03秒
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