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長編時代小説コーナ

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龍5777

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May 9, 2010
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カテゴリ:伊庭求馬無頼剣
 

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「豊松君が将軍となり、わしが権力をこの手に握る。さらに徳川家の血筋は

途絶え、堀井家の血が将軍家として永久に続くのじゃ。こんな愉快なことが

あろうか」 讃岐守の高笑いが部屋中に響いた。

 お千代の方は、そんな讃岐守の態度を頼もしく眺め。

「間違いなく豊松君が将軍になられますな」

「おうさ、楽翁なんぞの死に損ないに後れをとろうか、公儀隠密団はすべて

わしのもとにある。奥医師も毒味役もわしの息がかかっておる」

 讃岐守がごう然とうそぶき再び笑声をあげた。

 お千代の方の駕籠が江戸城にもどって行った。お里帰りを終えた駕籠の内

で、お千代の方は父であり男である、讃岐守に抱かれた恍惚の一夜の出来事

を思いうかべていた。

 堀井家の別室の寝所でお千代の方は全裸とされていた。行灯の仄かな灯り

の下で、隠微で淫乱な男女の獣の交合が演じられていたのだ。

 逞しい讃岐守の裸身にかき抱かれ、お千代の方は浅ましいほど乱れた狂態

を晒してしる。豪華絢爛な夜具をはねのけ、櫛けずった黒髪を床に這わせ、

か細い腕を讃岐守の首に巻きつけ身を揉んでいる。

 讃岐守の太い一物が、秘所を破けとばかり埋め込まれ、身動きを封じられて

いた。胎内では脈打つ熱い感覚が凄まじい快感となって、お千代の方の躯を

駆け巡っている。それが引き潮のように遠退き、再び満潮となって襲いかかって

くる。呻き声が悲鳴に変わり、必死で讃岐守の肩に歯をあてがって耐え続け

た。延々と獣の営みが続いている。

 讃岐守が荒々しい呼吸でお千代の方の耳元にささやいた。

「上様はこのように、そなたを可愛がってくれるかの」

 言葉とともに一気に太い一物が秘所から抜き取られた。

「あっ」 と声が洩れ、お千代の方の腰がそれを追った瞬間、再び深々と刺し

貫かれ忘我のまま、四肢で逞しい男の腰を締め付けた。

 胎内の一物が微妙な強弱で締め付けられ、讃岐守が太い吐息は吐いて男

の精を放出した。熱い奔流がお千代の方の奥襞に注がれ、一物の脈打ちを感

じ、お千代の方も果てた。父であり愛人である讃岐守との狂おしい一夜に未練

を残し、駕籠は粛々と江戸城に向かっている。

 唐突に秘所から昨夜の讃岐守が放った精が洩れ、太腿を伝え落ちた。

 お千代の方は讃岐守との交合を思い出し頬を染めた。

          (暗雲)


 漆黒の闇が聖徳寺をおおっている。求馬は布団に横たわり天井を見つめ、

気息をととのえている。寺の屋根裏に人の忍び込む気配を感じたのだ。

 じょじょにこの部屋に近づいてくるが、殺気は感じられない。真上に人の

忍ぶ気配がし、求馬の双眸が和んだ。

「猪の吉か、遠慮のう顔を見せよ」 冴えた声を発した。

「流石は旦那だ」 おうむ返しに声が落ち天板を外し猪の吉が顔を現した。

「ご免なすっておくんなせえ」

 猪の吉が部屋の片隅で旅装を外しはじめた。夜目が効く二人には闇は邪魔

ではないが、求馬が行灯を点した。

「なんとか旦那に気づかれまいと思ってましたが、寺に忍び込んだ時から気づい

ておられやしたね」 猪の吉が旅装をたたみながら訊ねた。

 求馬はそれには答えず、労いの言葉をかけた。

「旦那とならば地獄の果てまでご一緒しますが、大層な事件に首を突っ込まれ

たようですな」 猪の吉が白い歯を見せた。

 求馬は酒を椀に注ぎ、「遠路済まぬ」 と差し出した。

「こいつは有り難い、生き返った気持ちがいたしやす」

 口端を手の甲で拭い、眩しそうに求馬の顔を見つめた。

「話を聞こうか」 求馬も椀を手にし猪の吉に声をかけ壁に背をもたせかけた。

「へい、旦那の申しつけどおり、斉藤岩見様の屋敷に忍び込み、大層なみもの

を眺めることになりやした」

 猪の吉が斉藤邸で見たことを仔細に語りはじめた。

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Last updated  May 9, 2010 04:02:53 PM
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