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愈々庵気まぐれ日記

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2018.02.24
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今年の東京ドーム世界蘭展では「アフリカの蘭」のコーナーがあった。
コーナー全体が赤い照明で少しおどろおどろしくしてあるのは理解できないが、
「ダーウィン・蘭・昆虫」の見出しに惹かれて入ってみた。

アフリカの蘭と銘打っているが展示されているのはマダガスカル島のものである。
マダガスカルはアフリカ大陸に近いがもともとはインド大陸から分かれたとの説もあり、
植生はインド大陸に近いので「アフリカの蘭」というくくりでいいのかどうか疑問である。

案内板によるとダーウィンはビーグル号での調査公開の際アフリカ(マダガスカル?)で
アングレカム・セスキペダレという奇妙な蘭の花に出会う。


ヨーロッパでは開花時期からChristmas Orchidと呼ばれるこの蘭はマダガスカルの固有種で
面白いことに花の根元から「矩、キョ」と呼ばれる長い管が下り、その底に蜜がたまっている。
その蜜に花粉が混じっていることを発見し、この花の受粉は
距に届く長い口吻(吸引管)を持った昆虫(送粉者)の存在を予言した。


アングレカム・セスキペダレの花からは長い「距」が垂れ下がっている。


このことはダーウィンの生前には証明されなかったが後に下の写真のような長い管を持つ蛾、
キサントパンスズメ蛾、が発見されてその受粉行動が証明されてしまった。
驚くべき洞察力である。



下の写真はちょっと分かり難いが二匹(羽?)のキサントパンスズメ蛾が
送粉者として花に密着して蜜を吸っているところ。

  

同じ属の蘭でアングレカム・レオニスにも長い「距」がついている。
その形からComet Orchid(彗星)星と称されることもある。

マダガスカル固有種のもう一つ代表的な蘭としてバルボフィラム属に属する蘭がある。
バルボフィラム(bulbophyllum)の名は根と葉の間に球根のような膨らみ(bulb)
ー偽球茎ーがあることによる。
もっともこの属の蘭には一多くの種類が存在し、分布も世界中に広がるので
マダガスカル固有種は限られた種のものだけである。

 
 
 

バルボフィラム属の一種バルボフィラム・パープレオラキスはコブラ・オーキッドと
いう名を持つグロテスクな蘭である。グロテスクさがさらに際立つようにか暗赤色の
照明に照らされている。ねじれた板のようなものは花柄で蘭の花は中央部の
ぶつぶつしたものである。写真上部の小さなひよこのようなものが花弁ということになる。


色悪し、形不気味、悪臭を放つ、と良いとこ無しであるが、こうやって
世界の蘭展覧会で注目を集めるのだから悪臭を放つ勢いもない我が身に比して
はるかに大きな存在であることは確かである。





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Last updated  2018.02.24 14:28:44
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