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テーマ:日々自然観察(9870)
カテゴリ:昆虫(芋虫、毛虫)
「やはり来たか」と思ったのには次の様な事情があった。実は、今年の5月に南方から帰ってきた数日後、同じ場所のホトトギスにルリタテハの終齢幼虫が居るのを見付けた。丁度雨が降っていたし、帰国直後で大儀ではあるしで、写真は撮らなかったから、このWeblogには載せていない。このルリタテハは寄生もされず、肉団子にもされなかった様で、2週間位後に新鮮なルリタテハが庭から飛び立つのを見ることが出来た。このルリタテハの雌雄は分からないが、それが帰って来て、また我が家に卵を産んだのだと思ったのである。
飛翔力のない蝶や蛾のメスは、自分が育った食草のある場所を離れず、また、同じ所に産卵するのが普通である。飛翔力のある種類は違うと思っていたのだが、数年前に妙な経験をした。 我が家で飼育し羽化したナミアゲハをある日庭に放した。このナミアゲハは羽化の時に下に落ちて尾状突起が折畳まれたように曲がっていた。ただし、飛翔には全く支障がない。曲り方は独特で、偶然で同じ様な折り畳まれ方が生ずる可能性は零に等しい。その独特に折り畳まれた尾状突起を持ったナミアゲハが、10日位後にまた我が家の庭に現れたのである。ナミアゲハの様な飛翔力のある蝶でも、育った場所に帰って来ることがあるらしい。
そんなことがあったので、あのルリタテハもまた戻って来て家のホトトギスに産卵したのか、と思ったのである。しかし、「原色日本蝶類生態図鑑」を見たら少し怪しくなった。 ルリタテハの発生は、東京付近では6月上~中旬、7~8月、9~10月の3回だと書いてある。南方から帰って来て直ぐに見た終齢幼虫は6月上旬に羽化したはずである。今居る幼虫の羽化は9~10月だから、その間にもう1回発生していることになる。その間、ホトトギスには何らの食痕も認められなかった。これはかなりキチンと調べていたから間違いない。 ・・・と言うことは、1回抜けていることになる。どうやら、些か情緒的発想に陥った様である。やはり年かな・・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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6月羽化して 7月一回目 9月2回目の産卵ということには、ならないのでしょうか?
体節ごとに目がついているような黄色に黒色のまだら模様の幼虫が 美しいチョウに羽化すること また 摂食時以外のときも カラダを曲げることが特徴ということを知りました。ありがとうございます。 (2008.09.10 19:16:00)
ルリタテハの幼虫をupしていただけて非常に
うれしいです。 成体はうちの近所でも結構みられますが、 私は幼虫をみたことがなかったのです。 感激です。 ホトトギスにいるのですね。 そういえば、うちの玄関にもあります。 だから、毎年みられるのですね。 ラッキー!!私は、なぜかルリタテハとアサギマダラを 見つけると興奮して、幸せになるのです。 理由は分かりません。 ヒョウモンチョウも好きです。 upしていただけるととってもうれしいです。 チョウは、卵を産みに戻ってくるのだけでなく 単に、通り道が決まっているだけなのでは??? 私は、ずっとそのように思っていました。 まあ、素人ですのでお許しください。 (2008.09.10 19:20:18)
ルリタテハは我が家の庭にもいます。
なるほど、ホトトギスに産卵するのですね。卵を産むためにもどってきてくれているのかぁ。 外側が黒っぽくてよく見ないと蛾のようなルリタテハは羽をひらくときれいな水色の線があって 見つけるととてもうれしい蝶です。 近いうちにまた見てみたいです。その前にホトトギスにこの幼虫がいないか探してみます。 ところで、ミズヒキの開いているハナを確認できました。午前中に開くようです。ここで教えてもらわなかったら、閉じている形がハナだと思っていました、ありがとうございます。 (2008.09.10 20:43:16)
情緒的発想、いいではありませんか*^^*
・・・って、情緒的発想に走りすぎるあたしが、 そんなことを言っては、だめですね*^^* 一回抜けている・・・一回抜けている・・・ 大変興味深く拝読しました。 きっと、この幼虫さんも、 アーチャーンさんのお庭から飛び立った子の、 お子さんか、お孫さんにあたるのではないかと、思いますよ^^v 最近、庭がちょうちょだらけで、 非常に非常に、驚いております。 アゲハ蝶など、毎日何十匹も飛び交います。 一体全体、今年はどうなっているのかな、と、思います。 ルリタテハが、これを機会に、 アーチャーンさんのお庭の、常連さんになるかもしれませんね☆ (2008.09.10 21:59:38)
るる555さん
>6月羽化して 7月一回目 9月2回目の産卵ということには、ならないのでしょうか? ----- カメムシとは違って越冬型以外の蝶は長生きではありません。 >体節ごとに目がついているような黄色に黒色のまだら模様の幼虫が 美しいチョウに羽化すること >また 摂食時以外のときも カラダを曲げることが特徴ということを知りました。ありがとうございます。 ----- 一番下の写真に見える各体節にある小さな丸いものは気門でしょう。体を曲げるのはアカタテハ、ヒメアカタテハ、ルリタテハなどです。 (2008.09.11 09:28:28)
kotiaitiさん
>ルリタテハの幼虫をupしていただけて非常に >うれしいです。 >成体はうちの近所でも結構みられますが、 >私は幼虫をみたことがなかったのです。 >感激です。 ----- かなり不気味な幼虫ですが・・・。 >ホトトギスにいるのですね。 >そういえば、うちの玄関にもあります。 >だから、毎年みられるのですね。 ----- この辺りではホトトギス以外では見たことはありませんが、多くのユリ科を食べます。 >ラッキー!!私は、なぜかルリタテハとアサギマダラを >見つけると興奮して、幸せになるのです。 >理由は分かりません。 >ヒョウモンチョウも好きです。 >upしていただけるととってもうれしいです。 ----- ツマグロヒョウモンは既に、成虫( http://plaza.rakuten.co.jp/Wolffia/diary/200609290000/ )、幼虫( http://plaza.rakutenco.jp/Wolffia/diary/200803080000/ )共に何回も掲載しています。その他のヒョウモンはこの辺りにはいません。 >チョウは、卵を産みに戻ってくるのだけでなく >単に、通り道が決まっているだけなのでは??? >私は、ずっとそのように思っていました。 >まあ、素人ですのでお許しください。 ----- 戻ってくる事があっても、これが一般的な現象とは思われません。蝶道はアゲハ(特にPapilio属)類だけの様な気がしますが・・・。 (2008.09.11 09:42:33)
クーン43さん
>ルリタテハは我が家の庭にもいます。 >なるほど、ホトトギスに産卵するのですね。卵を産むためにもどってきてくれているのかぁ。 >外側が黒っぽくてよく見ないと蛾のようなルリタテハは羽をひらくときれいな水色の線があって >見つけるととてもうれしい蝶です。 >近いうちにまた見てみたいです。その前にホトトギスにこの幼虫がいないか探してみます。 ----- ホトトギスとルリタテハの両方が居れば可能性は高いです。若齢幼虫は葉っぱに穴を空けますが、大きくなると端から食べる様になります。 >ところで、ミズヒキの開いているハナを確認できました。午前中に開くようです。ここで教えてもらわなかったら、閉じている形がハナだと思っていました、ありがとうございます。 ----- 雨の降った日の次の朝の様な気がします。 (2008.09.11 09:45:15)
夢のはしさん
>情緒的発想、いいではありませんか*^^* >・・・って、情緒的発想に走りすぎるあたしが、 >そんなことを言っては、だめですね*^^* ----- まァ、ブログですから・・・。 >一回抜けている・・・一回抜けている・・・ >大変興味深く拝読しました。 >きっと、この幼虫さんも、 >アーチャーンさんのお庭から飛び立った子の、 >お子さんか、お孫さんにあたるのではないかと、思いますよ^^v ----- まァ、可能性は少ないですが・・・。 >最近、庭がちょうちょだらけで、 >非常に非常に、驚いております。 >アゲハ蝶など、毎日何十匹も飛び交います。 >一体全体、今年はどうなっているのかな、と、思います。 ----- 大変結構ですね。しかし、来年は天敵のアゲハヒメバチやブランコヤドリバエが飛び交うかも知れません。 >ルリタテハが、これを機会に、 >アーチャーンさんのお庭の、常連さんになるかもしれませんね☆ ----- それを期待しているのですが、2匹しか居ない様なので、一寸無理かも知れません。 (2008.09.11 09:48:03)
アゲハはお母さんになって生まれ育った場所に
産卵に戻ってくる可能性があるんですね。 わぁ~これは嬉しいです♪ もしやそうだといいな…とは思っておりましたが。 うちのベランダでの産卵には「波」があり 柑橘類に出だした8年程前は途切れなく幼虫がいましたが ここ2年は途中でふつっと途絶える事があり しばしの間は静かになります。 でまた、例えば今年はここ10日ばかりでまた産卵ラッシュです。 ただ鳥なり、カマキリなりの「襲撃」があり (寄生蜂に襲われてるのは殆んど見かけません) 以前までは「鳥の糞」状態なら食べないと思ってたけど 今や、少なくなったのに2齢とか3齢とか どう見ても小さすぎる子までもが 昨日いて今日もういない、という事が多々あります。 そんなで?今年はナミアゲハでも5齢になれば「飼育箱」です。 そこでサナギ→羽化→出してカーテンで時期待ち それから外に出しますので、もしや「道」が解らない?もあるかと妙な心配も?(汗) なので世代交代の波はうちでは「?」ですが アーチャーンさんとこのように1つ飛ばしもある?? あと羽化失敗の子は1年に何匹か出ますが、殆んど「飛べません」 外の花につけてやると夕方にはいなくなりますが きっと「持って行かれた」のだろうと思ってます。 だからアーチャーンさんとこのその戻って来た子 ほんまに嬉しいお話です♪ 長くなってすみませんでした。 ルリタテハ、食草がホトトギスなんですね。 その見事な幼虫は近所ででも是非、見たいです。 (2008.09.11 10:49:43)
ルリタテハの幼虫、昨年今年と2度UPしました。
2~3日元気よく葉っぱ(うちはサンキライです)を食べていたのですがある日突然いなくなってがっかりです・・・ (2008.09.11 17:42:11)
snowrun29さん
>アゲハはお母さんになって生まれ育った場所に >産卵に戻ってくる可能性があるんですね。 ----- 可能性があると言うことで、どの程度の確率なのかは分かりません。 >うちのベランダでの産卵には「波」があり・・・ >でまた、例えば今年はここ10日ばかりでまた産卵ラッシュです。 ----- 確率論的には平均的に産卵がある方がずっと確率が少ないはずです。ムラがあるのが自然です。 >以前までは「鳥の糞」状態なら食べないと思ってたけど >今や、少なくなったのに2齢とか3齢とか >どう見ても小さすぎる子までもが >昨日いて今日もういない、という事が多々あります。 ----- 鳥は学習します。一旦憶えるとその子孫にまでその習慣が残ります。我が家では、ツマグロヒョウモンやキチョウの蛹をスズメが狙っていて、蛹になって2~3日経つと、蛹が無くなります。 >そんなで?今年はナミアゲハでも5齢になれば「飼育箱」です。 >それから外に出しますので、もしや「道」が解らない?もあるかと妙な心配も?(汗) ----- 我が家に戻ってきたナミアゲハも室内で飼育したものです。 >なので世代交代の波はうちでは「?」ですが >アーチャーンさんとこのように1つ飛ばしもある?? ----- 単なる偶然でしょう。 >あと羽化失敗の子は1年に何匹か出ますが、殆んど「飛べません」 >外の花につけてやると夕方にはいなくなりますが >だからアーチャーンさんとこのその戻って来た子 >ほんまに嬉しいお話です♪ ----- 余り感激しない質ですが、アゲハが帰って来たときは少し感動しました。 >ルリタテハ、食草がホトトギスなんですね。 >その見事な幼虫は近所ででも是非、見たいです。 ----- 若齢幼虫は葉っぱの真ん中に穴を空けます。大きくなると端から食べます。 (2008.09.12 10:31:29)
ukon6624さん
>ルリタテハの幼虫、昨年今年と2度UPしました。 >2~3日元気よく葉っぱ(うちはサンキライです)を食べていたのですがある日突然いなくなってがっかりです・・・ ----- 5年ほど前に、近くの団地に生えていたホトトギスにルリタテハの幼虫が沢山居たので、我が家に引っ越して貰いましたが、終齢に至るまでに全部居なくなりました。肉団子にされた様です。 (2008.09.12 10:34:35) |