8445549 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

カレンダー

プロフィール

xxゆみxx

xxゆみxx

カテゴリ

フリーページ

バックナンバー

2024年05月
2024年04月
2024年03月
2024年02月
2024年01月

お気に入りブログ

オフロードで揺られ… New! さくらもち市長さん

サンくん天国へ。 New! ぴぃ1122さん

おてんばのラン 広海163さん

2019年11月09日
XML
カテゴリ:老犬ホスピス
愛護センターで出会った

「ワカコ」という老犬。​



当時、私はこう思った。



冷暖房完備だし、

自分だけのスペースもあるし、

飢えはないし、

優しい職員さんがついてくれてる。

だから、ワカコは幸せなんだよ!…と。


「資金がないからレスキューを
躊躇してるだけやろ?」

「罪悪感を拭うために正当化すんな!」​​
​​​​
もう一人の私(本心)が、

自分を叱りとがめた。



愛護センター譲渡不可の犬たちは、

すぐには殺処分にならない。

だけど、死刑囚と同じだ。

いつ、その日がくるか分からない。

収容頭数をオーバーしたり、

様々な理由で殺処分となった犬を

私は知っていたはず。



もし、生き続けられたとしても、

もう二度と…

土の上を歩くことはできない!

草木に触れることもできない!

壁に囲まれ生きていく。
​​​​​​​​
死ぬまでずっと…。

​​​​​


ワカコが収容されて3ヶ月間、

​​愛護センター職員誰一人として

「殺処分」の声をあげなかったそう…。



ひとつだけ…

職員さんに確認した。

「ワカコは、いのちのはうす保護家が
幸せに生きれる場所だと思いますか?」

・・・・・

愛護センターのように、


1匹だけでの保護は不可能だし、

多頭飼育の環境は、

逆にストレスを抱えさせてしまうのでは?

その思いだけが拭いきれなかったから。



「いいえ…保護家さんで過ごす時間は、
ワカコにとって幸せです」

この一言で、救われた感じがした。

この一言で、不安が自信に変われた気がした。

・・・・・

当時、いのちのはうす保護家は、

今までにない資金難に苦しんでた。

これまで赤字補填してた私の預金通帳も、

数字が消えた旨を、スタッフに伝えた。

そんな現状でのレスキューは、

スタッフも怖かったはずなのに…

レスキューの反対を、誰もしなかった。

むしろ、夜遅くまで施設に残り、

笑顔でワカコの到着を待っていた。



私同様、責任を背負ってる副代表は、

不安な顔を一切出さず、



緊張してるワカコに、

「心配することは何もないからね」

初めましてのキス。



「介護部屋」(実際は部屋が足りず廊下)​​​​​​

ワカコの新しいお部屋になった。

みんなからいっぱい手をかけてもらった。



「土の上を歩かせたい!」


ワカコと私たちの念願叶った日!



3ヶ月ぶりの大地!

3ヶ月ぶりの木々の匂い!

ワカコのワクワクが伝わるようだった。



捕獲当初のワカコは、

ノミダニだらけの酷い状態だった…。

表情も無く、生きる気力を

失くしたかのようで、

立ち上がることすらなかった…。

愛護センター職員さんが

そう教えてくれた。

​​

それなのに、ワカコは、

人間が大好きだった。

人間を疑う気持ちを

これっぽっちも持っていなかった。

それは…



飼い主から受けた愛情を

ハッキリ覚えていたから…。



ワカコを見てると、

18年前の映画​「AI」​とかぶってしまう。



継母(飼主)を永遠に愛すよう作られた

子供型AIロボットは、

​継母(飼主)から酷い仕打ちを受けても、

必ずまた、​継母(飼主)から愛してもらえると…

そんな日が来ると​
信じ続けた。

…そんな映画のストーリーと、

ワカコから伝わる感情が、

奇しくも同じものだった。



飼い主の身勝手な愛情は、

ワカコの心をズタズタにした。



一番信頼してる大好きな人から

何年も背を向けられる日々…



どんなに悲しかったことか、

どんなに苦しかったことか、

どんなに淋しかっただろうか…。



私たちは、

笑顔のワカコしか知らない。

ひょうひょうと楽しそうに歩く

ワカコしか知らない。

だからこそ…胸が痛んだ。

笑顔に奥にある背景を知ってたから。

「もっと早く出会いたかった」

いっぱいいっぱい苦しむ前のワカコと…。



こんな言葉を出すのは悔しいけど、

飼い主には「ありがとう」の気持ちもある。

だって…

ワカコは本当に良い子だから。

ワカコは「愛」を知ってる子だから。



介助が必要となった老犬は

「老犬ホスピス部屋」から「介護部屋」に

次々移動してくる。

老犬の徘徊で体を踏まれようが、

夜鳴でうるさかろうが、

ワカコは文句も言わず、

イライラしてる様子もなかった。

どんな老犬も優しく受け入れる…

それがワカコだったのに…


​​


急にゴハンを食べなくなり、

水も拒否するようになった。

​これが、

死期が近い…というサイン。



いつも不思議に感じる。

「頭」は食べ物や水分を欲しているのに、​
​​​​
そんな目をしてるのに、

「体」がストップをかけてるよう見える。

「口に入れるな!」…と。

それには、深い理由があった。

体内を空っぽにすることにより、

苦しみのない死を迎えられることを

体が潜在的に知ってるから…。

・・・・・

食べれない、飲めないとき、

点滴を入れる?

シリンジで流し込む?

…何もしない?

見極める目と判断能力が試される。

絶対に間違ってはいけないと、

体がガタガタ震えだす。



当施設には「業務日誌」がある。

11/6 19:00 ~ 翌朝7:00の日誌に

書きなぐってた(誤字もあり)記録。



私は…信じた。

自分の見極めた目と判断能力を…。



そして…

11/6 19:40 決断を出した。

点滴、流動食、水分、

全てストップするという決断を…。



゛ワカコを苦しめたくない…゛

゛最期の時は穏やかであって欲しい…゛

それだけしか頭になかった。

ワカコは、ずっと目を開けたまま

おだやかな呼吸をくり返してた。​​​​



​​・・・AM 3:50・・・​​

一声も発することなく、

体が痙攣することなく、

ワカコの心音が止まった。

ゆっくり、ゆっくりと…



あらためて感じた。

「自然死」とは…​

優しい時間の中に

存在するものだということを。



仲良しだった​パン​の後を追うように

旅立ったワカコ…。

パンとワカコは、再会できたのかな…?



亡くなった24時間は、

お線香の煙が灯りとなり、


暗い道を照らし道案内すると

誰かに聞きました。



ワカコは、ひょうひょうしてるから

道に迷ってないかと、

それだけが気がかりです。

次こそ、幸せにならんといかんのだから…。

早く生まれ変わらんといかんのだから…。



あんなにギュウギュウ詰めだった

「介護部屋」は…



ラン、ひとりぼっちになりました…


・・・・・


今だから話せることですが…

会の運営資金が18,000円になり、

無職
(名ばかりの専業主婦)の私には、

短期集中で出稼ぎに行くことしかできないと、

某県に2ヶ月間…まさに向かう直前でした。

「ゆみさんが2ヶ月も保護家を離れたら
誰が犬猫たちの異変に気付けると!」

「群れのリーダーが2ヶ月もおらんなったら
群れの流れが変わってしまう!」

スタッフから猛反対を受けましたが、
私の決心は揺るぎませんでした。
施設を守るためには、
そうするしかないんだと…。

そんな頑固な私を、引きとめきれたのが、

パンでした…。


私が保護家を旅立つ日の夜、

パンが何度も痙攣を起こしたのです。

​​​​当時は偶然だと思ってたけど、

パンが選んだ最終章を

目の当たりにした私は、

あの日、あの時間に倒れたパンは

決して偶然ではなかったんだと

三ヶ月経った今、

ようやく気付いたんです。



何があっても私は、

保護家から離れてはいけないのだと

教えてくれたのは、パンでした。



そして…



資金難で決心がつかず、

レスキューが遅れたばっかりに

手を差し伸べられなかった「命」。

この子がいたから、

ワカコレスキューの決断がついたんです。



そして…

数名の有志が「いのち」を繋げるお力を、

温かいご支援を私たちに託して下さいました。

結果、ワカコを含む18匹もの犬猫を

レスキューする事ができました。



ワカコは…

そんな皆さんから助けてもらった

かけがえのない大切な存在でもあり、

皆さんから想われた「いのち」でした。



あらためてお礼を言わせてください。

ワカコの分も、ワカコに代わって…

・・・・・
ご支援下さった皆様、

本当にありがとうございます。
ワカコは、みんなに愛されながら、
穏やかな最期を迎えられました。
・・・・・




​​


レスキューした子達、​​
今、レスキューを待ってる子達を、
​私たちと共に、
守っていただけないでしょうか…。​​​

​▼宮崎銀行 加納支店 普通口座104601​
  ​動物たちの未来のために代表山下 由美​

​▼郵便貯金 17310-434961​
 ​ 口座名義:イノチノハウスホゴヤ​

▼〒880-1222
宮崎県東諸県郡大字国富町八代北俣2581
いのちのはうす保護家

090-4484-5165(9:30~22:00 担当フジイ)

▼「いのちのはうす保護家」HP
▼「ハンデのある猫達の保護猫カフェ HOGOYA」HP
▼「いのちのはうす保護家」公式ブログ
▼「いのちのはうす保護家」Facebook
▼保護猫カフェ「HOGOYA」Facebook
▼山下由美代表Facebook
▼犬猫介護アドバイザー
  &犬猫看取りコミュニケーターInstagram
▼保護猫カフェ「HOGOYA」Instagram
お問合せ先は、
HP内の「お問合せフォーム」からお願いします。 


にほんブログ村 犬ブログ 犬 ボランティアへ

​​​





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2019年11月10日 20時39分07秒
[老犬ホスピス] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.