マスターピース(フェラーリ512BB)
今でこそこうしてミニカーやらクルマのことをあーだこーだと書いてるわけだが、昔からクルマ趣味があったわけじゃあないんだな。ガキの頃は乗り物酔いの持病(?)があってな、クルマどころか電車もバスもヒコーキも乗り物全部が苦手で、遠足だの修学旅行は出来れば避けたいイベントだった。だもんだから、我ら世代の男子殆どが感染したと言われてる高級外車羨望症候群、所謂スーパーカーブームにはまったくもって興味が湧かなかった(池沢さとしの絵柄も好きじゃいしな)。とゆーわけで、当時は同じく輸入されたNFLアメリカンフットボールにぞっこんで、ルールブック買って週二回のテレビ放映(ドルフィンズ中心の試合とダイジェスト番組)に一喜一憂してたひねくれたガキだった。 とはいえ、学校に行けば休み時間の話題といえば、少なくともドルフィンズ全勝優勝しちゃいそうだぜ!ラリー・ゾンカの重戦車っぷりすげーなぁ!なわけは絶対なく、どこそこの番組になんちゃらってクルマが出てたとか新しいグッズを見かけたとかそんなんばっかで、たとえ興味がなくとも否が応でも情報は入ってくる。また、子供向けのお菓子にはスーパーカーのミニチュアなりカードなりをつけて購買意欲を煽るライダーカード時代でもあったんで、別にそれ目的で買ったわけじゃないが、うちにもスーパーカーのカードが一枚だけあったりした。それが、このクルマ。アイドロン1/43 フェラーリ512BB スーパーカーブームを牽引したのはカウンタックだったってのは中らずと雖も遠からず、と思うんだが。 おおよそ子供が想像し得るデザインと一線を画すっつーか子供のアタマじゃどう逆立ちしたって思い浮かばない近未来的なエクステリアに、ステージ映えするスイングアップドアは確かにイメージリーダーの役割を果たすに充分な存在だが、私的にどうにもあのデザインが(カーキチになった今でも)嫌いで。それよか、カウンタックのその脇でひっそりと従来の自動車デザイン枠に収まった512BBやパンテーラのほうにシンパシーを感じるんだわ。まぁカウンタックにしても512BBにしても、基本性能や出来映えに非常に偏りのある、悪く言えばハッタリだらけの「スーパー」とは程遠いクルマだったってことが後から判るわけだが、ミニチュアモデルだったら動くわけじゃなし、アイドロンの512BBはさすがの出来。叩き売りで出てたら即買いなのは当然っちゅーことでガレージ入り。普段、ロードカーはあんまし買わないんだが、ここんとこレース車両に面白いのが出てこないんでね。世にマスターピースと呼ばれてるクルマは、やっぱ押さえとかないと、ね。しかし抜群の再現力を誇るアイドロンの悪い癖は、カラバリを出すのに実車カタログ上にない色まで作っちゃうところなんだが、はてさて黒x黒のボディカラーってどうなのかね?と思ってググってみたら、ちゃんとあったのね。ゴールドホイールのほうはイマイチ怪しいが、黒x黒ボディってジェンソン・バトンも所有してたのね(゚д゚)!ビックリ