四次元思考を獲得するために その4
古代エジプトの最後の審判の壁画をみれば、心臓を天秤にかけ、人生の行いを審判している様子が伺える。 エジプトの「死者の書」 http://www.ican.zaq.ne.jp/rekishi/world_history06.html 天秤のもう一方の皿にのっている羽は、天使の翼であり、これが新しい認識、つまり四次元思考の象徴といえる。 つまり、審判を受ける死者の人生の行いが、新しい認識に相応しいものかどうか、というのが最後の審判なのである。だから、人生に求められるのは、道徳性である。 道徳性が低い人生を送ると、その人の心臓は輝くことなく、磨かれなかった炭素、つまり炭のようなどす黒く重いものとなる。そして、それは、上に紹介したサイトに「アメミットとよばれる怪物に食べられて、魂が破壊されてしまう。」とあるように、アメミットとは、物質悪魔のことで、シュタイナーがアーリマンと呼んでいる怪物に食べられ、簡単にいえば地獄に行ってしまう! 逆に道徳性の高い人生を送ると、その人の心臓は、光り輝くダイヤモンドのような炭素になる。ダイヤを美しく感じるのは、鏡のように、光が反射し、光そのもののように感じられるからである。反射とは、与えられた光をそのまま返すことでもある。 光から学び、自身を光として輝かせることが人生の目的でもある。 だから、天使の翼とは、自分で自分を持ち上げることなのだ。尻尾をくわえた蛇の図を、以前紹介したが、自分にかかる重さを、自分で持ち上げないと、空を飛べないから、翼は、「自分の行ないは自分で責任をもつ」という意味にもとれる。 さて、前回に続けて、エメラルドタブレットの解説を続ける。また例のサイトから抜粋紹介する。 ☆ ☆ ☆ [地球の内なる太陽] Vol.3 - ヘルメスのエメラルド版(エメラルド・タブレット) http://oka-jp.seesaa.net/article/223835727.html 今回は海外の解説サイトを訳してみることにしました。 ・TABULA SMARAGDINA HERMETIS というページです。 この「タブラ・スマラグディナ・ヘルメティス」というのが、ヘルメスのエメラルド板(ヘルメスの緑玉板)の英語表記のようです。以前も紹介したことがありますが、イラストや内容について詳しい解説をしてくれています。 なお、どうしてこのヘルメスのエメラルド板のことをもう少しいろいろと知りたいと思うかというと、「何となく」なんですが、「ここには、太陽系(あるいは銀河系やその上の宇宙)と人類の体の対応に関する示唆が書かれてある」ような気がするのです。 最近、人間の細胞自体が「地球にそっくり」と思い始めて以来、いろいろと体の各部と宇宙の「形」の対応を考えることがあります。 下のイラストは科学雑誌ニュートンのサイト内「動物細胞(真核細胞)の全体像と,その中に含まれる細胞小器官について紹介しましょう」というページにあるものです。 なんか地球ですよね。 細胞が地球に見え始めて以来、人間の体のいろいろな部分を宇宙のいろいろなものと比較したりします。たとえば、細菌の類いからタンパク質やアミノ酸の類いと、超新星爆発とかブラックホールみたいなものとか、まあ宇宙の様々なものと人間とは「何となくいろいろと似ている」と感じるのですが、そういう曖昧な感覚的な部分とは別に、文字として、あるいは概念として類似のようなことを知ってみたいと思う部分があります。 最近思うのは、「ペアである自分」という日記の時からずっと書き続けているのは、「自分の中の宇宙」という概念であり、さらにいえば、「人間個人はひとつの宇宙である」ということを考えているのだとは思います。実際にそうであるかどうかは別としても、好きな考え方ではあります。 もちろん、仮に「自分もまたひとつの宇宙である」ということだったとしても、生活は今までと何も変わらないわけですが。 ☆ ☆ ☆ このエメラルド板に書かれてある文章の内容を、ネット検索していると、色々なサイトに遭遇する。そのうちのあるサイトを抜粋紹介する。 ☆ ☆ ☆ 「エメラルド・タブレット」( Translation of Issac Newton c. 1680) It is true, certain, and without falsehood, that whatever is below is like that which is above; and that which is above is like that which is below: to accomplish the one wonderful work. 次の格言は、偽りなしの、確かな真実である。 唯一神(ホア)の奇跡のなせるわざとは、下なるものは上なるもののごとし、上なるものは下なるもののごとしである。 (下なる人間は、宇宙を統合する上なる唯一神の生き写しであり、また、上なる唯一神は、下なる人間の生き写しである。) As all things are derived from the One Only Thing, by the will and by the word of the One Only One who created it in His Mind, so all things owe their existence to this Unity by the order of Nature, and can be improved by Adaptation to that Mind. 万物は、唯一神(ホア)の心のなかでつくられる言葉や意志により、生じるので、万物は、自然の秩序により、この統一(上と下の連結)を為さんがために、唯一神(ホア)の存在に負い、唯一神のこころに見合う(叶う)ように改善される。 Its Father is the Sun; its Mother is the Moon; the Wind carries it in its womb; and its nurse is the Earth. 太陽は、唯一神(ホア)から生じる父であり、月は、その母である。そして、その母胎では、呼吸(霊)が生命を宿し、地球が、その生命を育む。 (人間の自我は、唯一神から生じる父であり、アストラルは、その母である。そして、エーテルは、唯一神の言葉を宿し、物質体が、その言葉を実現する。) This Thing is the Father of all perfect things in the world. 宇宙を完全にする父性は、この唯一神(ホア)の奇跡のなせるわざにある。 Its power is most perfect when it has again been changed into Earth. その父性の力は、地球のなかで、転換されるとき、完全となる。 Separate the Earth from the Fire, the subtle from the gross, but carefully and with great judgement and skill. エネルギー(マグマ)から、固体(大地)を生ましめ、粗雑な混沌としたものから、精妙で純粋なものを分離する。それは、偉大な熟練と判断により注意深くなされる。 It ascends from earth to heaven, and descends again, new born, to the earth, taking unto itself thereby the power of the Above and the Below その父性の力は、地から天に昇り、再び地に戻ると、新しく生まれかわり、上のものには下から力を、下のものには、上から力を与え、統一をなす。 Thus the splendor of the whole world will be thine, and all darkness shall flee from thee. だから、唯一神による(上にある)全世界の栄光は、あなたがた(下にある)人間に与えられる。それ故に、すべての闇は、あなたがた人間から消え去るであろう。 This is the strongest of all powers, the Force of all forces, for it overcometh all subtle things and can penetrate all that is solid. あなたがた人間から闇を取り去る力は、全ての力のうちで最大で、かつ最高である。それゆえ、いかなる霊的な実質をも従わせ、いかなる固体(物質)にも浸透できる。 For thus was the world created, and rare combinations, and wonders of many kinds are wrought. このようにして宇宙は創造された。有り得ない組み合わせと多種多様の奇跡が、唯一神により加えられた。 Hence I am called HERMES TRISMEGISTUS, having mastered the three parts of the wisdom of the whole world. 宇宙全体に浸透する叡智のうちの三界を修得したことによって、私はヘルメス・トリスメギストス(3度生まれ)と呼ばれる。 What I have to say about the masterpiece of the alchemical art, the Solar Work, is now ended. 錬金術と、父なる太陽の偉大な創造について、いま私が述べるべきことは以上である。 End ☆ ☆ ☆ 字数制限を越えるので次回に譲る。