ネット情報の活用法 その135
この間、アメリカで、信用できない職業のランキングが発表されていたが、わが国も似通ってきた。ついでに賃金も載せれば面白いと思ったので、ネットで少し調べてみた。 以下は信用できない(できる)職業のランキングである。 ワースト順位 1.自動車の販売員(回答者の8%が信頼できるとした) 2.米連邦議会議員(回答者の10%) 3.広告関係者(回答者の11%) 4.保険販売員(15%) 5.弁護士(19%) 6.州知事(20%) 7.企業幹部(21%) 8.ジャーナリスト(24%) 9.銀行家(28%) ベスト順位 1.看護師(回答者の85%) 2.医師と技術者(70%) 3.大学教員(53%) 4.聖職者(50%) 上のデータに、賃金を付け加えようとして、色々とネット検索したが、非常に難儀し、結局、自動車の販売員はみつからなかったが、以下の「May 2011 National Occupational Employment and Wage Estimates United States」というサイトに遭遇し、「Sales Managers」の平均賃金が「$48.87」であることはわかった。 May 2011 National Occupational Employment and Wage Estimates United States http://www.bls.gov/oes/2011/may/oes_nat.htm 他に、企業幹部らしき職業の「Chief Executives」の平均賃金が「$80.25」で、聖職者らしき職業の「Social and Community Service Managers」の平均賃金が「$28.20」であった。 また他の以下のサイトから、内科医が、160,860ドル、麻酔医184,340ドルだった。 高収入!アメリカのもうかる職業ランキング http://allabout.co.jp/gm/gc/295146/#1 また更に、以下のサイトなどは、わりと低めの数値が出ているので、あわせて紹介する。 アメリカの職業別 年収 http://www.japanese-in-arizona.com/shokugyou-nennshuu.html このデータから、看護師は34,000-56,000ドルとなっている。また、大学教官は、分野によりけりだが、政治学者が、43,371-90,140ドルで、他の分野の大体の目安になっている。 結局、米連邦議会議員、広告関係者、弁護士、州知事、企業幹部、ジャーナリスト、銀行家がみつからなかったが、近い職種で、公務執行者のマネージャーは58,230-105,130ドル、広報活動アシスタントは38,450-57,800ドル、ケース・マネージャーは、24,000-32,000ドル、政府部門のマネージャーは34,970-74,730ドル、コミュニケーションの専門家は35,670-52,940ドルとなっている。 どうして賃金をつけると面白いかといえば、社会的信用の低い職種が、高賃金なのは明らかにおかしいからである。 とにかく曖昧にならざるを得ないが、一応、入手できたデータから、ワーストの目安として比較すると、 1.自動車の販売員(回答者の8%が信頼できるとした) Sales Managers;平均賃金「$48.87」 2.米連邦議会議員(回答者の10%) 政府部門のマネージャー;34,970-74,730ドル 3.広告関係者(回答者の11%) 広報活動アシスタント;38,450-57,800ドル 4.保険販売員(15%) Sales Managers;平均賃金「$48.87」 5.弁護士(19%) ケース・マネージャー;24,000-32,000ドル 6.州知事(20%) 政府部門のマネージャー;34,970-74,730ドル 7.企業幹部(21%) Chief Executives;平均賃金「$80.25」 8.ジャーナリスト(24%) コミュニケーションの専門家;35,670-52,940ドル 9.銀行家(28%) Chief Executives;平均賃金「$80.25」 となり、社会的な信用で比較する限り、企業幹部や銀行家らしき職種のChief Executivesの平均賃金「$80.25」は貰いすぎになる。しかし、3つ紹介した最後のデータでは、営業部長が46,500-74,000ドルで、企業経営者が24,000-32,000ドルなので、政府部門のマネージャー;34,970-74,730ドルと、コミュニケーションの専門家;35,670-52,940ドルの前後の数値に抑えるべきで、営業部長と、企業経営者の中間くらいの数値になるべきだろう。 また、ベストでは、 1.看護師(回答者の85%) 看護師;34,000-56,000ドル 2.医師と技術者(70%) 内科医;160,860ドル、麻酔医;184,340ドル 3.大学教員(53%) 政治学者;43,371-90,140ドル 4.聖職者(50%) Social and Community Service Managers;平均賃金「$28.20」 となり、明らかに、聖職者の賃金が少なすぎ、また看護師は、医師や技術者よりも賃金を貰うべきである。 例えば、このような社会的な信頼を加味して、政府が課税し、社会的信頼性から配分して賃金を是正するのを考えるのも一考なのではないだろうか? 現状では、信頼性のない職種に賃金を払うのは、いわば嘘つきに銭を払っているわけで、正直者が馬鹿をみている社会になるからである。 そもそも嘘つきに銭を払っているから、詐欺が横行し、財政が赤字になるわけである。 もっとも、政治家はいわば嘘つきの代表なので、政治家から給料を減らすのがよいだろう。